天才医師の難病【トラファルガー・ロー】 (ページ17)

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16話ページ17

あれから1週間、俺は回診以外の時間を302号室で過ごした
　何時、意識が戻ってもいいように…

　1週間が経った、次の日の朝
　俺は窓際に椅子を持っていき、頬杖をついて外を眺めていた

「………ん」

A「………」

　小さな声が上がる
　どうやら意識が戻ったらしい

A「……起きたか。トラファルガー・ロー…」

ロー「!! 俺は……」

A「約1か月と1週間。意識が戻らなかったんだ」

ロー「!? 俺は……そん、なに」

A「安心しろ、船員は毎日、飽きずに見舞いに来ていた」

ロー「…ああ、夢ん中で時々……アイツ等の声がした…」

A「そうか。お前は戻って来た、大事なもんがこっちにあるんだろう?」

ロー「ああ……」

　途切れ途切れだが、会話は成立している
　この島は記録が溜まるのに1年ちょいかかる。さて、エターナルポース買っていくか地道に溜めるか…こいつは、どうするんだろうな

A「どこか、動かしにくい所はないか? まァ、1か月も寝てれば筋力も落ちるがな」

ロー「………分からないな」

A「そうか。とりあえず、ベッドを起こそうか。水、飲むだろ?」

ロー「ああ……」

　俺は準備していたコップに水を注ぎ、トラファルガーに手渡す
　しっかりとコップを掴んで飲む

　右手ではないようだ

A「お前んとこのクルーが来るのは昼頃だ。それまでに必要な検査は全て終わらせる」

ロー「…俺は……何で、ここに居るんだ…?」

A「"スモーキン"つー、この島特有の霧にやられた奴がなる病気みたいなもんだ。だが、これは能力者限定だがな。治せるのは、この島のこの病院にいる医者だけ」

ロー「…きかねェ病名だな」

A「当たり前だ。俺が名付けたんだからな」

ロー「へェ」