第32話 ページ32
「おーい、ペンギーン、ベポ〜」
「おー、シャチ。なんだ、見張り終わりか」
「おう。んでよー、あの海兵に毛布かけたか？」
「いや。俺じゃねェ」
「俺も違うよ」
「じゃあ、誰が…」
甲板へ出ると、キャスケット…ーーシャチと呼ばれた男がペンギン帽とシロクマへ声をかけた。毛布をかけたかの確認をしてくれたようだ。
「私、いつから寝てたんだろ…」
「ベポ、お前が一番最初の見張りだったろ」
「え、そうだけど…。俺はキャプテンから、不審な動きをしないかドアの前で用心してろ。って言われて……。中には入ってないよ」
なら誰が。と4人で首を傾げていると、後ろから低い声が降ってきた。
「おい」
振り返るとそこにはトラファルガー。ふと、この毛布をかけてくれたのはもしや、と思い聞いてみる。
「この毛布、かけてくれた？」
「あ？ …あァ、だったらどうした」
「ありがとう。洗って返したいけど、立場がね」
申し訳ないと笑うと、少し怖い顔をしてから、「あァ」とぶっきらぼうに返事をくれる。このまま預けていいかと尋ねれば、帽子を目深く被り直し部下に預けるよう言うと、そそくさとどこかへ行ってしまった。
「……君たちのキャプテン、人見知りだったりする？」
「「「いや、全然」」」
＊
麦わら屋を見舞う彼女のことを、しばらく扉の隙間から監視していた。特に怪しい動きはなく、本当に見舞うだけのつもりらしい。
手を握り、何かを話している。
「(…笑えねェな、海賊が海兵を好きになるなんて)」
本当に笑えない。
おそらく一目惚れ、というやつに近いんだろう。自覚してしまった分、タチが悪い。
「……！」
自分自身の感情に頭が痛くなり、少し目を離していると、いつのまにか"水龍屋"はベッドに突っ伏していた。
ゆっくり物音を立てないよう近づくと、規則正しい呼吸音が聞こえる。
「………海賊船で寝るか、普通。…"ROOM"。"シャンブルズ"」
手頃なボールペンと毛布を入れ替え、かけてやる。
「(ここまでしてやる義理はねェんだがな…)」
自然とため息が出た。
ここまでして起きないのであれば、見張りは自分でなくていいだろう。甲板へ出て、すぐに居たベポを呼びつける。
「ベポ、あの海兵を見張ってろ。ドアの前で不審な動きがないか、用心したろ」
「中には入らなくていいの？」
「…あぁ、必要ない。敵意は無さそうだったしな」
「アイアイ、キャプテン！」
「30分ぐらいで、交代しろよ」
「分かった！」
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こめっと(プロフ) - すみません、仕事忙しくて全然更新できてません。落ち着いたらまたちまちまやります… (2023年3月24日 22時) (
レス) id: 10f010dabd (このIDを非表示/違反報告)
こめっと(プロフ) - ルカさん» こんばんは。パスワードとは、こちらのリメイク前の作品のものになりますか？ (2022年11月30日 22時) (レス) id: 10f010dabd (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - R-18のパスワードがわかりません，どうしたらいいですか? (2022年11月30日 6時) (レス) @page23 id: a671b722f5 (このIDを非表示/違反報告)
こめっと(プロフ) - やこさん» こんばんは！♡とか濁点とかいっぱい使っちゃっていいですか？？？？(息荒げ (2022年11月27日 22時) (レス) id: 10f010dabd (このIDを非表示/違反報告)
やこ(プロフ) - 好きです。こんばんは！ｴｯｯｯｯｯｯｯｯﾛｲの待ってます((( (2022年11月27日 0時) (レス) @page23 id: b158067adc (このIDを非表示/違反報告)
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