とおくてちかい。 (ページ4)

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日葵ちゃんは、笑顔をみせつつ時より涙を流しながら、これまでのことを話してくれた。

日陽ちゃんのお姉さんも青道高校出身で、野球部のマネージャーをやっていたらしい。
そこでみた御幸さんを好きになったそうな。

御幸さんの呼び方でとても距離感が近いと思っていたけど、そういう事情があったのか。

「Aちゃんは?」

また寂しそうな表情を見せて、そう問いかける。
……好きだった記憶が色褪せるわけでも消せるわけでもないのに。

「わたしは。」

今まで、ずっと話を聞いていて固く閉じられていた口を開いて話し始める。

雑誌でみた御幸さんの姿に憧れ、青道高校まで来たこと、憧れだけではなく好きになっていたことを話した。

「話してくれてありがと。
　一也さんとそんなに話せるんなら、あともう一歩だよ。」

日陽ちゃんはまた笑顔をみせ肩に手を置いた。