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教室に戻るともう後片付けが進められていて、表に出ていた人たちも順番に着替えていた。
早く着替えなくては、と思い制服を掴み、急いで着替える。

メイド服を着せてくれてメイクも施してくれた子クラスメイトの1人(文化祭委員)が、わたしが着替え終えるまでずっとそこにいてくれた。

「その格好をして、会いに行きたい人には会えた?それ着始めたときより今の方がAちゃんいい顔してる。かわいい。」

彼女ーー嘉瀬日陽(かせひまり)ちゃんに言われたことで、そういえば、と思い出す。

すると日陽ちゃんは動きを急にぴたりと止め「Aちゃん、一也さんが好きなんでしょ?」と聞いてくる。

まるで会いたかった人が分かっているかのような言い方だった。

「分からないとでも思ったかー」

華麗に御幸さんがメイド服をきたわたしを屋上まで連れ去ったその姿を彼女は見ていたようで、「Aちゃんはしあわせだよ」といった。

日陽ちゃんの表情は少し切なそうだった。

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作者名:ゆめみるきのこ | 作成日時:2023年8月24日 14時

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