とおくてちかい。 (ページ13)

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信じきれていないからなのか、好きなことを知っててほしいといった御幸さんは、毎日のように「好き」とメールを送ってくる。

学校ではほとんど会えないし、倉持先輩曰く人にあまり興味ないらしいから、御幸さんなりの最大なんだろうと思う。

付き合ったことを地元の友人たちには、まだ何も言っていない。伝えることもまためんどくさいから、いつか地元に戻ったときに話しておこう。

連絡先を交換したので、メールなどで連絡は取っているけれど、それ以上でもそれ以下でもない。

好きだし大好きだけど、それ以上先へは進めない。
自分に自信がないのと自分に勇気が足りないのとで。

「ねぇAちゃん」

急に声をかけられて顔を上げると目の前には日葵ちゃん。
そうか。日葵ちゃんは御幸さんがすきだったんだっけ。

「なんか迷ってる?
　わたしが役に立てることあるかもしれないから、連絡してね。」

慣れた手つきでスマホを操作すると、待ってる、といって戻っていった。