とおくてちかい。 (ページ10)

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月曜日。

いつもより少し早く目覚めた。やっぱり夏だから暑い。

夏休みに入ったということを忘れて、いつものように起きてしまったくそう。なぜか制服も着てしまった。洗濯も回してしまったから、ここで着替えるのもめんどくさい。

はぁ…じゃあ学校行くか…家にいても何もすることなくて暇だし、まあ学校にも何も用事はないけれど。

ひとりでぐるぐる考えながら学校に向かって歩いているとクラスの女子たちに会った。
夏休みなのを忘れて制服着てしかもいつも通りに起きてしまったから暇だったし学校に来たのだと伝えると

「えーじゃあ時間あるのー?」

なんて聞いてくる。
まあ時間はたっぷりある。

「そうだね。時間はたくさんあるね」

と答えると1人の女子が、じゃ、じゃあ…と指をさした。
そして連れていかれたのは野球部の練習グラウンドだった。

彼女たちは野球部の練習を見に来ていた。口々にあの人がかっこいいだのあの人を支えてみたいだの言っている。そんな会話を聴きながら一緒に眺めていると、ひとりの男子がわたしたちの姿に気が付いて近づいていた。