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文化祭がはじまってみると、思っていたよりも繁盛して、いつの間にか行列も出来ていた。

やはり学校のお店なので、ジュースなどは別な容器に入れ替えて、さぞ作ったかのように出す。

笑顔ばかり向けているから、接客業って大変だと身に沁みて感じる。

「おつかれ!
 いま並んでる男の人まで対応したら一段落つくし、休憩に入っていいよ」

そのあともまた並び始めてしまったけど、その子は約束したからね、と話し休憩前最後の2人を案内した。

精一杯の笑顔をつくり、顔をあげると、なんとびっくり、そこには倉持先輩。と御幸さんがいた。

「ヒャハッ高村か!?」

倉持先輩はずっとニヤニヤと笑っている。許されるのであれば、この元ヤンをぶん殴りたい。
その気持ちをぐっと堪えながら、感情を殺して接客をする。

案内をしている途中に御幸さんに「かっこいいじゃん」なんて言われて、肩をぽん、と叩かれたから。考えないようにしているのに、抑えられなくなったドキドキが、少し頬を染めて反応した。

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作者名:ゆめみるきのこ | 作成日時:2023年8月19日 14時

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