とおくてちかい。 (ページ42)

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体育祭休みを一日挟み、学校に行くと文化祭ムード一色だった。

体育祭に取られてほとんど準備をする時間がなかったから、午後の授業を1時間早く切り上げ、文化祭準備に充てられる。

時間がなかった割に急ごしらえ感を全く感じさせることなく、文化祭当日を迎えた。

普段来るよりも、早く来て準備をする。
衣装や髪型などはクラスの女子監修。

どこからいつの間に持ってきたのか。
学校では髪の毛は染められないからか、カラーワックスが手に持たれている。

「Aちゃん!これつけて!!」

いつもより早く来たけれど、1から着替えているから開始時間ギリギリになった。
鏡を見る暇もなく、そのまま向かわされる。

え、だれ、あんな子学校にいたっけ?
かっこよくない?
何年生?ってか名前なんて言うんだろ?

口々にこちらをみて声にしている。
女子生徒に見えていないんだったら、それはそれで成功だ。