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「…高村さんって御幸先輩がすきなの?」

かわいい顔してとんでもないことを言い出した。
雑誌を開いて眺めていたのを彼は見ていたようだった。

「すき、じゃないと思う。
 だけど、御幸一也さんに憧れてここに来たのはたしかだよ。」

変に隠すようなことでもないので、ここに来るまでの経緯とここに決めるまでの経緯を一通り話した。
すると小湊春市はほんのすこし顔を赤らめてニコニコしながら

「僕はえーじゅんくんほどバカじゃないから高村さんに出来ることはたくさんあると思うよ?
 いまはテスト前で部活はオフだし、軽めの練習になってるけど、テストが終わってすぐに甲子園予選がはじまる。だから……応援に来るといいよ。」

そんなやって小湊春市の話を真剣に聞いていたら今度はコピーをしに行った沢村と金丸がやってきた。

少しの沈黙。金丸は沢村に話をしているわたしを少しみやってから口を開いた。

「小湊からざっと聞いた。俺がお前のために試合中解説してやるよ」

にやっと得意気に笑うその顔が無性にムカつくなと感じた。

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作者名:ゆめみるきのこ | 作成日時:2023年8月19日 14時

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