アナベルの紫陽花

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夢の中でお昼のことを心配していたAちゃんのためもあり、
駅前のコンビニで冷凍食品を購入した。

お弁当を詰める姿をみて、またも口元が緩む。

俺がいつも社食やコンビニで済ませているのを知っているから、
Aちゃんはお弁当のことには触れず、冷蔵庫へと仕舞った。

……今日は持っていくと決めている。

鞄の中にいれると、いつもは何を入れているのかというほど、膨らんだ。

お昼はいつも社食に行くけど、今日だけはAちゃんのお弁当を食べる。

中身はほとんど変わらないから、と少し急ぐ君が愛おしい。

お昼くらいはきちんと休んでもらいたいから、
君が急がなくてもいいように、食べ終わったフリをする。

「そういや、深水さん。」
「君の道具、全部俺んちだけど」

土曜日にでも……と控えめに話したAちゃん。

また連絡ちょーだい、と俺はまだ残っているタッパーを持って立ち上がった。

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