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Aちゃんが2年目になって、人事の異動があった。
同じ係で、周りの席にいた人たちは全員異動した。
かわりにやってきた人たちは他の部署でも煙たがれるような、所謂仕事の出来ない人たち。
定時ぴったりに周りも全員帰る。
残った自分の仕事と、係の仕事。
それらを今週中に片付ける予定だった。
Aちゃんは阿部くんの教育係として、いろいろとテンワヤンワしてる。
Aちゃんに頼むのは最後にしたかった。
今頃、2人はどんなことを話しているんだろう。
Aちゃんと阿部くんのことを考えながら、目の前にある仕事を片付けていたら、いつの間にか時計は19時23分を指した。
「そろそろ帰るか。」
財布ぐらいしか入れていない軽い鞄の中に資料をいくつか入れる。
ある程度まとめておきさえすれば、Aちゃんに頼みやすくなる。
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家について、着替えようとしたときにスマートフォンが震えた。
それは阿部くんからで。
『駅までは深水さんと一緒だったんですけど、そのあと帰ったとかわかりますか。』
メールの文章の素っ気なさから嫌悪感がダダ漏れだった。
……駅までは一緒で、そのあとは分からないのか…。一応行ってみようかな。
脱いだジャケットをもう一度羽織り、電車に飛び乗った。
駅まで来てみるとやっぱり君はいて。
「阿部くんから連絡もらってさ。」
俺の顔をまじまじとみて、少しため息をつく。
「帰ってないんですか?」
「帰ったよ」
その矢先に阿部くんから連絡もらったから。
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りんご - オ,リフラ外して下さい。ルール違反ですよ! (2022年10月10日 18時) (レス) id: 40f7098858 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆめみるきのこ | 作成日時:2022年10月10日 17時