『黒子のバスケ』flag建設少女Ｘの憂鬱『トリップ』

チャリアカー ページ26

ガラガラガラ、とチャリアカーが進むたびに音がする


『高尾ってジャンケン弱いの？』


緑間「今まで俺に一度も勝てていないのだよ」


そう、さっきから１０回ほど漕ぎ手変更ジャンケンをやっているのだが・・・連続、和成である


いやまぁね？私は動体視力いいし、緑間は運がいい


そうなると漕ぎ手は必然と高尾になる


高尾「くっそ！Aも真ちゃんもジャンケン強すぎだろ！！」


緑間「人事を尽くしているからなのだよ」


『私、動体視力いいし』


私と緑間が即答すると、和成は少し落ち込んだ


そんなアホなことをしていると、渋滞に引っかかってしまった


緑間「・・・ふん、俺は先に行く」


すると、緑間はリアカーを降りて先に行ってしまった


高尾「『・・・唯我独尊か』っ！！！」


緑間が行ってから１０分ほどたったが、一向に前に進まない


さすがに私もイラついてきた


『和成、私も行くわ』


返事を待たずにリアカーを飛び降りると、「うえぇ！？」という声が聞こえたが・・・ガン無視することにする


・


・
しばらく歩いていくと、海常高校の門が見えてきた


『・・・試合終わってるかな・・・』


すこし早歩きして、体育館に向かうとちょうど試合が終わったところだった


結果は、誠凛高校の勝ち、海常高校の負け


誠凛って・・・黒子が行ったところか


私は体育館のドアに背中をもたれかけさせ、黒子を出待ち(？)した


数分すると誠凛高校の面々が出てきたため、水色の髪の毛を視界にとらえてその人物の腕を引いた


黒子「・・・Aさん・・・」


『やぁ、黒子・・・今でも辞めたいと思ってる？』

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