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ベポ)君、名前は？
A)(…A。)
ベポ)Aちゃんかぁ！素敵な名前だね！
そう言って白熊のミンク族はヘラりと笑う。
その笑顔になんだかこっちまで笑ってしまう。
A)(海王類のお友達が付けてくれたんだよ！とっても大好きなの、この名前！)
直後に乗っていた船が揺れる。
？？)なんだぁ？！
？？)あ…あれ！！
海面から覗かせた顔。
？？)か…
？？)海王類ぃぃ！！
(……A)
A)(みんな！)
そうやって行こうとすれば人間に止められる。
A)(どいて！！)
ベポ)みんな、どいてあげて！
でも…と困惑の表情を浮かべつつも、人間は道を開けてくれる。
きちんと開けぬうちにすり抜けてお友達に抱きつけば、後ろでﾋｯ…と、小さく悲鳴が上がる。
(A…よく聞いて。君はもう海の中で暮らすことは出来ない。)
A)(うん、ごめんなさい。)
(君が今まで海の中で食べていたもの、覚えているかい？)
A)(………"人肉”…覚えてるよ。いつかこうやって海の外に出た時、ちゃんと過ごしていけるように。)
(…それが、海の外で伝わる君の言い伝え。)
A)(…私を守るために植え付けた事実。)
(…分かっていたんだね。)
A)(…いつも私に何かを教えてくれたのは海王類さんたちでしょう？)
お友達の目から雫が落ちる。
肩が、ヒリヒリする。
(…そこのミンク族。)
ベポ)俺？！
(長年海の中で暮らしてきたAは日光に適応できる程の肌を生成出来ていません。)
ベポ)毛布取ってくる！
？？)お、おい、ベポ？！
見ると肩が赤くなっていた。
(…行きなさい。彼の元へ。彼ならきっと君を正しい方へと導いてくれるだろう。)
そう言われて振り返れば目の下に隈を持った目つきの鋭い人間。
A)(…いい人には見えないよ？)
(…それは、同感ですね)
クスリと笑った海王類のお友達は海面下に消える。
そのまま海王類のお友達が、姿を見せることはなかった。
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kiri(プロフ) - あさん» すごくシンプルに想いを伝えてくださって！w ありがとうございます！！ (2019年8月13日 19時) (
レス) id: 0dfe216fbd (このIDを非表示/違反報告)
あ - すき (2019年8月7日 0時) (レス) id: 0b49310475 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kiri | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Ryine/
作成日時：2017年8月16日 16時
