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「アンタって本当に勝手よね、小ジャガに愛想つかされないようにしなさいよ」
じゃあ、当日に…と言って部屋から出て行ったヴィルに、グルル…とレオナが喉を鳴らして威嚇する。
レオナの広い部屋に彼と残されたA。
鏡に映る自分の姿と、後ろに居るレオナの姿が嫌でも目に入り、鏡越しにレオナの宝石のようなグリーンの瞳と目があってしまえば指先まで動かなくなってしまう。
「条件追加だ」
『ひっ!』
「ハッ…俺はバケモンかよ」
レオナが背中に触れてきた事でAは声をあげた。
「じっとしていろ」と言いながら、ゆっくりとワンピースのファスナーを上げて行くレオナに気恥ずかしくなってしまったAは鏡越しに合っていた目を背けた。
「洗濯物を乾かして欲しけりゃ、当日まで恋人のフリしてろ。そうすりゃ、毎日だって乾かしてやるぜ?」
『当日恋人のフリ……って何が追加されたんですか?』
「までだっつってんだろーが」
『までって……え、今日から!?』
オプションとして礼儀作法の勉強でサバナクローへの滞在。
食事も食べ方やカトラリーの使い方があるからと3食全て共にする事。
「あとは…」
『ま、まだあるんですか!?』
「俺以外の野郎に触られるのも禁止だ」
何と身勝手な!と思いながらも、レオナの居ない所ではそんな条件は無効だろうと考えたAをレオナは鼻で笑う。
「獣人の鼻を甘く見るんじゃねぇよ」
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作者名:きりまる | 作成日時:2021年7月27日 23時