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高校3年とは、校内で行われるテスト以外にも模試や様々な試験があった。

今日もまた、模試が行われる。

問題を解きながら、マークシートを塗り潰していく。


(これは…)


歴史の問題になっていたのは、Aが好きだと言っていた”上杉謙信”。

杏寿郎は上杉謙信の生い立ちや生涯を調べていたので、どんどんマークシートを塗り潰していく。


「煉獄、お前歴史苦手じゃなかったか?」


チャイムが鳴り、後ろの席に座る友人に話しかけられる。

お前は仲間だと思っていたのに、と嘆く友人。


「歴史は知れば知るほど面白くてな!やりだすと止まらないんだ!」

「マジかよー、教えてくれー」

「俺に分かる事ならば!」


問題用紙を広げながら、歴史を紐解いていくポイントを教える。

過去の話を交えながら説明していれば、いつしか杏寿郎達の周りには人集りが出来ていた。


「なるほどなー、そうやって覚えれば良いのかー」

「へぇー」

「煉獄、お前教えるの上手いなぁ」


友人達に言われ、以前宇髄に言われた言葉を思い出す。


”お前は本当に教師になりたいのか?”


「俺は、なりたい!」


えっ、おい、煉獄!と、彼を呼ぶ友人達の声も聞かず、Aが居るであろう社会科準備室へ走る。


「失礼する!」


コンコンと扉をノックし、ガラガラと扉を開ければ、机で書き物をするAの姿があった。


『煉獄くん?どうしたの?』

「俺は!貴女のような歴史教師になりたい!」

『え?』

「貴女が教えてくれた、歴史の楽しさを皆にも教えたいと思った!」


キョトンとするAの前までいき、両肩に手を置く。


「そこに、邪な気持ちはない!」

『ふふ、良く分からないけど、煉獄くんだったらきっとなれるよ、私なんかよりずっと良い先生になると思う!』


そう優しく言うAに、杏寿郎の心は高鳴った。

さぁ予鈴鳴ったから授業行っておいで!と背中を押される。

担任にも大学に行き教師を目指す事を話せば、喜んでいた。




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きりまる(プロフ) - 光華さん» コメントありがとうございます(T-T)めちゃくちゃ嬉しいです!他も読んで下さってるんですね!ありがとうございます(T-T)こちら、これからチロチロ短編でアップしていきますので、宜しくお願い致します♪ (2020年6月2日 7時) (レス) id: a5f16a2551 (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - 最高です!初めてこの作品が更新された時からずっと読んでました!!他の作品も楽しみに読ませていただいてます! (2020年6月1日 22時) (レス) id: e4678e2dff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きりまる | 作成日時:2020年5月23日 0時

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