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『さとるくん、行ってくるね』
「ニャーニャーニャー(いってらっしゃーい)」
『私もさとるくんと離れたくないよ』
全く噛み合わない会話に笑いそうになった。
出て行くギリギリまで僕の事を撫でて、行ってきますのチューまでして出て行ったA。
窓から彼女が確実に出て行った事を見届けて、ロケットネックレスが置かれたチェストに飛び乗った。
軽く叩いて開いたソコには綺麗な満月の写真。
「あー、やっと戻れた、さて、どうしようかな」
とりあえず、素っ裸なのを何とかしないと出るに出れない。
高専まで飛べるけど、素っ裸で現れたらまた野薔薇に変態扱いされるだろうし。
せめて何か羽織る物でも…と思いながら、Aのクローゼットの中を確認させてもらう。
すると、どうだ。
予想もしなかった品を発見する。
「何で男物があんの?」
下着まではないものの、明らかに男物のスウェットの上下とアウターがあった。
それを見て、何故だが胃がキリキリするような感覚が起きた。
「まっ、素っ裸よりマシでしょ」
手足の長い僕には若干小さいサイズだけど、まぁ仕方ない。
それを着た僕は、アイロンされたアイマスクとロケットネックレスを付けて、高専へ飛ぶ。
勿論、Aの家にはしっかり印をしたから、いつでも戻って来れる。
「傑〜、おつかれサマンサ〜」
「ーーーッ!?」
「ゴメンゴメン、ちょっとドジっちゃってさ、大変だった訳」
「いきなり現れるなよ、流石の私でも驚くじゃないか」
「死んだとか思ってなかった感じ?あんまり心配してない?」
「現場に猫の死体はなかったからね、アイマスクとネックレスもなかったから生きているとは思っていたよ」
「僕らより1つ下の女の子に拾われてさ、助かったよ」
「世の中親切な人も居るんだね、感謝しないといけないよ?」
「だから、僕、もう少しあの子の所に居ようと思うんだよね」
「は?」
そう言った僕はAの家と連絡先を書いて、もう一度Aの家へ飛んだ。
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きりまる(プロフ) - YUIさん» コメントありがとうございます(*˘︶˘*).。.:*♡完結目指して頑張りますので宜しくお願い致します! (10月10日 21時) (レス) id: 65bdf03365 (このIDを非表示/違反報告)
YUI - 猫の五条さん、可愛いですね!更新楽しみにしてま✨✨ (10月8日 20時) (レス) @page1 id: 55f2ea0d21 (このIDを非表示/違反報告)
きりまる(プロフ) - 名無し25328号さん» 新作お待たせ致しました(*˘︶˘*).。.:*♡完結目指して頑張りますので宜しくお願い致します♪ (10月6日 23時) (レス) id: 65bdf03365 (このIDを非表示/違反報告)
名無し25328号(プロフ) - 新作おめでとうございます!楽しみにしてました! (10月6日 22時) (レス) @page1 id: a335c2c808 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きりまる | 作成日時:2023年10月6日 19時