猫の初恋《五条悟》

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出てきたのは猫にはコレだろ！って半生タイプのキャットフード。
出来れば甘い物が食べたいところだけど、仕方ない。
ついでに言えば、猫になってる時は味覚も猫だから…美味いんだよね、コレ。



『君、丸一日寝てたんだよ？』

「………ニャッ！？(マジッ！？)」



五条悟が丸一日行方不明。
しかも満月の日に。
これ絶対に傑が激怒なやつ。



『でもさ、病院で診てもらった時は怪我が酷かったのに、点滴してもらったりするとあっという間に治ってさ……君、ホントに猫？』

「ニャウン…(人間だけどね)」



病院の治療で呪力が回復して、無意識に反転術式を使ったのか…とりあえず、命に別状はないようだったのが幸いだ。
あとはどうやって抜け出して帰るかが問題な訳だけど…。



『あっ、君が倒れてた所に落ちてたやつなんだけど…』



そう言った彼女が出してきたのは、僕のアイマスクとロケットネックレス。
良い仕事してるね、この子。



『コレってアイマスク？猫なのに？』



ご丁寧に綺麗に洗われたアイマスクはアイロンまでされていた。
ロケットネックレスも見た目は壊れていない。
問題はどうやって開けるかだよね。



『あっ、待って、コレ名前書いてある！』

「ニャ？」



僕、アイマスクに名前なんて書いたっけ？
犯人は傑か硝子に間違いない。



『SATORU……さとるくん？』

「ニャー」

『って、くん付けしたけど、男の子だったよね？』

「ニャッ！？(はッ！？)ニャー！(ちょッ！)」

『やっぱ男の子だ、飼い主さん、見つけようね』



………この子、僕の大事な部分を触ったんだけど。

有り得なくない？






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