猫の初恋《五条悟》

3 ページ3

.



解呪方法は《本気で愛した人に愛される事》

今のところ、恋人が出来ても解呪できる様子はない。



「悟、説明が不十分で虎杖が戸惑ってるよ」

「えー？あっ、じゃあ、1回見とく？」



そう言って僕はロケットネックレスを開けて、中に入った写真を見つめた。
すると、どうだ。
僕は一瞬にして可愛いモフモフの真っ白な猫になった。

それを見た悠仁も野薔薇も予想通りの反応してて、マジでウケる。



「悟ぅ〜、猫になったら喋れないんだからさ、ちゃんと説明してから猫になりなよ」

「ちょっ！え！？五条先生が猫になったんだけど！？」


満月を見ると猫になる。

そんな面倒な呪いに子供の頃からずーっとかかってる僕。

呪いを受けて直ぐの頃に満月の日にうっかり猫になってしまった事があった。
最悪な事にたまたま家を出ていた時で、最悪な事にそんな時に呪霊に襲われて、満月を見たら人間に戻れるんだけど呪霊から逃げてる内にそんなタイミングも逃しちゃって、気付いたら朝。

五条家総出で猫の僕を探し出してくれた訳だけど、それ以来、いつでも猫に、いつでも人間になれるように満月の写真をいれたロケットネックレスを付ける事を義務付けられた。



「悟、ほら、もう一度見て」



高専の頃に傑と硝子には話してて、サポートしてくれてる。



「どう？マジだったでしょ？」

「ちょっと！レディの前で素っ裸になってんじゃないわよ、変態か！」

「あっ、ゴメンゴメン、猫になると服脱げちゃうからねー、人間に戻った時に裸なのが困るんだよね」

「やっ、困るとこ、ソコ！？」



まぁ、猫になっても術式も六眼も使えるし。
サボりたい時は猫になって消えれば良いし。
長年一緒に生きてきた呪いを僕は結構気に入っている。

だってさ…



「猫の僕も可愛いでしょ？」




.

4→←2

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す