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「ただいま〜」



Aの部屋に戻った時、時刻は23時を回ろうとしていた。
もう寝てるかな?、と思いながら、寝室を覗けばベッドはもぬけの殻。
キッチンには、晩ごはんのカレーが出来ていた。
テーブルの上には、お皿が2つ。
きっと、1つは僕の分。



「A?」



風呂にも彼女の姿はなく、玄関には靴もなかった。
仕事用の鞄があるのを見ると、仕事の呼び出しではないだろう。

まさか呪霊に……?と、少し嫌な予感がしたが、近くに大きな気配はない。



「何処に行ったんだよ…」



そんな時、スマホが震えた。
表示画面には傑の名前。



「もしもし、傑?Aが居なくなったんだけど…」

"さっきAさんから連絡があったよ、さとるくんが帰って来ないって泣きながらね"

「え」

"駅前のファミレスで待つように伝えてるから直ぐに迎えに行きな?"

「サンキュー、傑」



こんな時間に僕を探しに出ていたのか。
どのくらいの間、探していたんだ?

歩く速度が徐々に早くなった。
駅前のファミレスに着いて窓からAを見つけた時、不安で締め付けられそうだった心臓がやっとまともに動き出す。

テーブルに置かれたコーヒーを見つめて、不安で泣き出しそうな彼女を見ると、また心臓と胃がザワついた。



「A、遅くなってゴメンね?」

『ーーッ!さとるくん…!』



こちらを向いたAの目は真っ赤になっていて、髪の毛には葉っぱが付いている。
触れた指先も土がついて、腕には何かで切ったような傷がいくつかあった。

きっと猫の僕を探してくれてたんだね。



「帰ろう、A、カレーが食べたいな」

『……うん』

「僕、デザートも買って来たんだよ、Aと食べたくて」

『さとるくん……黙って居なくならないでね…』



僕の手を取ってそう言ったA。

君が居なくなって欲しくないのは、猫の僕?
それとも、五条悟という人間?




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きりまる(プロフ) - YUIさん» コメントありがとうございます(*˘︶˘*).。.:*♡完結目指して頑張りますので宜しくお願い致します! (10月10日 21時) (レス) id: 65bdf03365 (このIDを非表示/違反報告)
YUI - 猫の五条さん、可愛いですね!更新楽しみにしてま✨✨ (10月8日 20時) (レス) @page1 id: 55f2ea0d21 (このIDを非表示/違反報告)
きりまる(プロフ) - 名無し25328号さん» 新作お待たせ致しました(*˘︶˘*).。.:*♡完結目指して頑張りますので宜しくお願い致します♪ (10月6日 23時) (レス) id: 65bdf03365 (このIDを非表示/違反報告)
名無し25328号(プロフ) - 新作おめでとうございます!楽しみにしてました! (10月6日 22時) (レス) @page1 id: a335c2c808 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きりまる | 作成日時:2023年10月6日 19時

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