猫の初恋《五条悟》

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「五条先生〜、いっつも付けてるソレ、お守りか何か？」

「バッカじゃないの虎杖！こんなダッサイお守りある訳ないでしょ！」



僕の可愛い生徒の虎杖悠仁、釘崎野薔薇、伏黒恵。

僕が肌身離さず付けている、ロケットネックレスが気になるらしい。
恵は知っているから何も言ってこないけど、まぁ、ブランド物を多数持っている僕が何の変哲も無いロケットネックレスを付けていたら気になるのも当然か。



「虎杖、気にするな、アレには五条先生の家族の写真が入ってるだけだ」

「えっ！ソレ余計気になるんですけど！？」

「は？GLGとか言っときながら家族の写真持ち歩くってバブちゃんかよ」



待って、恵。
その説明は誤解を招くし、バブちゃんって…野薔薇、ちょっと酷くない？



「悟、教えてあげなよ、そろそろ時期も来るしね」



傑の言う、時期。
それは満月。



「僕ね、満月見ると変身するの」

「は？」「え？」



見事に被る、悠仁と野薔薇の反応。ウケる。



「満月の夜に変身するってやつあるでしょ？」

「狼男とか？」

「そうそう、僕、ソレなんだよね」



子供の頃に受けた、化け猫の呪い。
満月を見たら猫になっちゃう馬鹿げたソレは、大人になった今も続いていた。






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