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『ぉ、やっぱり猫だ。』
入ってすぐ、玄関で気持ちよさそうに伏せている猫を見つけた
少ししゃがみ撫でてみたら、知らない人に撫でられるのが嫌なのか猫はとてもだるそうにに体を避け奥に歩いていった。
『もぉー可愛げないなぁ』
なんて嫌味を溢しなから猫の後ろ姿を見てると
『っ!』
すぐに奥でその猫を抱き上げる手が見え、
私は猫を抱き上げた人と視線合わせるべくすぐさま体を起こした。
そして、一瞬時が止まったような気がした。
『ぇ.........研磨?.......』
研「........A.....?」
あの日あの時から9年が経ち、あのとき目の前にいた少し猫背で、女の子ぽかった彼はすっかり背が伸び、変わらない声で9年越しに私の名前を呼んだ。
今思えばあの先輩に会った時点でこう言う展開を覚悟するべきだった。
『.....ひ、久しぶり!え、何年ぶりかな?私のこと覚えてる??』
冷静を装い元気よく挨拶した。しかし9年と言う年月は長い。果たしてこの人もちゃんと私のこと覚えているのだろうか.........
研「......9年.......Aあまりあのごろと変わらないね」
『失礼な!そういう研磨こそ相変わらずおプリンじゃんか』
覚えてくれたことに驚きながらも、普段通りにと頑張って振る舞おうと思ったけどやはり少し声が震えてしまう。
9年も経てば昔の初々しい緊張感も薄れていくものだと思ったけど、私はやっぱり相変わらずのヘタレだったみたい。
研「フッッ相変わらずテンション高いね、、、
てか玄関で何してたの?」
『えーと、黒尾さんにこの家に住む社長さんの......って、もしかして研磨のこと?』
研磨っていま社長さんなの?お金持ちなん?!
研「ぁ......クロが言ってた人ってAなんだ......
うんそう。ここ俺の家。てかAほんとに弁護士になったんだ、さすがだね」
どうやら黒尾さんは私たち二人を見事に騙してたようです。
『そうかな?研磨こそ有名人でさすがだよ!』
研「俺のこと知ってんの?」
『...うん、動画とか、よく見てるよ』
勢いで秘密をバレしてしまった。これは流石にきもいとか思われるかな
研「.........そう。」
チラッと研磨の顔をみれば、なんとも言えない表情だった
(えそれどうゆう感情?)
まぁ、いいや。
『えと、じゃ改めまして!私このたび孤爪さんの資金トラブル相談をやらせていただきます、Aと申します。よろしく!』
研「.........ふふ、ちゃんとしてる。よろしく、先生。」
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あまね(プロフ) - ライオンか、、、ライオンかぁ(元気に悶えておる我氏)、、、、、、神に出会えて良かった(正常な思考ではなくなった←) (2021年8月6日 22時) (レス) id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
霧助J(プロフ) - 和乃佳さん» 指摘ありがとうございます!(TT)すぐ直します (2020年11月17日 14時) (レス) id: 7ffa41f317 (このIDを非表示/違反報告)
和乃佳 - 40話せっかく返事のときなのにちゃん“も”になってます。 (2020年11月16日 19時) (レス) id: 06de6e20e0 (このIDを非表示/違反報告)
霧助J(プロフ) - どろっぷさん» ありがとうございます!! (2020年9月18日 19時) (レス) id: 7f7a2300ff (このIDを非表示/違反報告)
どろっぷ - 面白かったです!! (2020年9月14日 22時) (レス) id: dcfe57966e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:霧助 | 作成日時:2020年8月20日 19時