おとぎの国に堕とされて【短編集】

アンドロイド系女子と人間系男子＊灰羽リエーフ ページ16

灰羽リエーフは端的に言って目立つ

190cmを超える高身長

目を惹く灰色の髪の毛と
エメラルドグリーンの瞳

その瞳は見るものを惹きつけ、
捉えて離さない

ハーフである彼は容姿だけでも珍しい

にも関わらず、
何時だって自信に満ちた発言及び態度

時折見せる闘争心でギラつく表情


高校いち目立ってると言っても過言ではない


目立つのには他にも理由がある


それは、灰羽リエーフが



“人間”であると推測されるからだ




このご時世、人間の子供なんて珍しすぎる

日本が出生率０％になって早、20年
子供の殆どが日本の科学技術の結晶、

完全アンドロイド

となってしまった

感情の起伏があり、パーツを交換し成長する

しかし人間のように脆く弱くはない

風邪などの病気は殆ど無く、
交通事故などにも耐えうる
頑丈なボディにした

そんな現状で人間の子供だ

ただ、バレたら政府に連れていかれ
帰ってこないという

だから親も本人も必死で隠す


灰羽リエーフには隠す気がないらしい

体育のバレーボールの授業で
腕を鞭のように振り回し、アタックしてる

アンドロイドはあの速度としなやかさを
まだ再現出来ていない

日本の技術も運動面は発展途上なのだ





さて、私逢坂Aがこんな事を
現代文の授業中に考えてるのは

真横の席に灰羽リエーフがいて、

眠りかけているからだ

初期型アンドロイドの私は
色々欠落しているので

彼の成績云々まで気にかけてはやらないが

彼のせいで私まで教師に目を付けられたくない

と考えているのだ




はて、どうしたものか…






――――続く

かも(´・ω・｀)

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