鬼探しゲーム！！ (ページ15)

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鬼探しゲーム15 ページ15

15時間目
慧美「…紅亜…ちゃん…？」
紅「何でそんなにびっくりしてるの？」
慧美「え、だってそんな…!」
紅「今まで、クラスの人を殺したのは私。放送をかけたのも私。罠をしかけたのも私。
…この世界に閉じ込めたのも私。」
慧美「…どうして、そんなことするの」
紅「どうして？理由なんてないよ。私が楽しくてやってるだけなんだから。」
紅「とりあえず、記憶を消さないと」
－－－－－－－－－－－
『茂原久喜が、鬼の手によって殺された。残り生徒数あと7人。』
全「…。」
慧美「私…鬼の正体がわかったの。」
全「えぇ!」
莉「だ、誰が鬼だったの？」
慧美「それが…。」
慧美瑠はとても気まずそうにいった。
悠「どうしたんだよ」
慧美「…忘れちゃったの。」
全「え？」
慧美「多分、記憶を消されたんだと思う。」
慧美瑠は申し訳なさそうにいった。
春「…嘘だろ。」
小口が静かだけど、はっきりとした口調で言った。
慧美「え…？」
春「そう言っといて、誰かを鬼に仕立て上げるつもりだろ!」
慧美「ち、ちがっ、そんなんじゃないよ…。」
慧美瑠が泣きそうな声でいった。
悠「おい、小口もうやめろよ。」
春「なんだよ、松村!そいつは鬼かもしれねぇんだぞ!」
小口が僕に向かって激怒した。
紅「あ～、二人とも落ち着いて。とりあえず、慧美瑠、何か覚えてること一つでもない？」
河内が聞くと、慧美瑠は少し考えてからいった。
慧美「武器は…コンパスっぽかった。」
そういった瞬間、皆は九里岡の方を向いた。
修「え!？いやいやぼくじゃないですよ。それに鬼は自分のこと『私』って言ってるじゃないですか。」
優「確かに…まあいっか!」
慧美「軽いね…」
莉「……。」
－－－－－－－－－－－
修「今日はびっくりしたな。」
莉「何に対して？」
修「そりゃあ、鬼だっていきなり言われたし…。」
莉「いや…あんたが鬼なんでしょ…？」
修「いや、ちがうって…。」
莉「死ねっ!人殺し!」
ガン!
莉「…殺…った。」
紅「莉々亜、どうしたの…？」
莉「鬼を…殺したの…。」
紅「…はぁ、またか。」
莉「え…？」
紅「莉々亜を…殺さなきゃ…。」
莉「ああ、紅亜が鬼か…。」
紅「莉々亜、捕まえた。」
－－－－－－－－－－－
…次は小野か…。
慧美「莉々亜っ…!莉々亜ぁ…!」
慧美瑠はさっきから泣きじゃくっている。
優「…今日は落ち着く時間取ろっか。」
全「…。」
誰も返事をしなかった。
4月23日から、3週間が過ぎようとしていた。
15時間目 END
16時間目に続く。