65話 ページ22
☆神童side☆
１１月の冷たい風が、窓の隙間から入ってくる。
教室、飛び出さなきゃ良かったな。
はっきり言って、凄く寒い。
言える訳無い。
なんで不機嫌なのか、なんでイライラするのか。
理由は一つだけど、
そんなの誰にも言える訳無い。
今朝、見てしまった。
近道しようとして道を変えなければ良かった。
あの道をあの時間に通らなければ良かった。
偶然というのは、まるで最初から決まっていたかのようにタイミング良く重なって。
足に包帯を巻いた佐久間さんと、
彼女をおんぶして走るあいつ。
認めたくない。
認めたくないけど、本当に、憎らしいくらい＿＿＿＿お似合いな二人だった。
俺はただの友達なんだろうって、
生まれた時から一緒にいるあいつになんて敵う訳ないって、
そんなの分かってた。
勝手に好きになった俺が悪いんだ、
見てるだけで充分だった。
でも駄目だった。
俺は、彼女が幸せならそれでいい、なんて大人な考えは浮かんでこなかった。
所詮俺は弱虫で、子供で、泣き虫で。
自分の思い通りに行かないからって嫉妬して、イラついて、人に迷惑かけて。
たった数十秒の出来事だったのにな。
こんなにも胸が苦しくなる。
やっぱり俺には、恋なんて出来ないんだ＿＿＿＿＿
「神童くん、」
その時、後ろで声がした。
途端に、胸の鼓動が速くなる。
振り返ると、やはりそこに居たのは。
佐久間さん、だった。
「あはは・・・そこに居ちゃ寒いでしょ？中入らない？」
軽く足を引きずるようにしていたが、彼女はいつもの笑顔で。
お妃さまが風邪引いちゃ駄目だよー、と少しおどけてみせた。
心臓が高鳴る。
駄目だ＿＿＿＿やっぱり俺は、佐久間さんを諦めるなんて出来ない。
ラッキーアイテム
革ベルト
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 38人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「イナズマイレブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
y - こんばんは。あなたの小説、私は今でも読んでいます。今年はイナズマの新作アニメが始まりますね。またあなたの作品が読めることを楽しみに願っています。 (2017年5月22日 0時) (
レス) id: e3b1ae5e34 (このIDを非表示/違反報告)
しぃ@イナイレ - 正直…寂しいですっ！また戻って来てくれるのを楽しみにしています！^^ (2014年4月10日 22時) (レス) id: ad97b7eaf8 (このIDを非表示/違反報告)
エミ@愛新覚羅(プロフ) - なんか寂しいですけど、またここに帰ってきてくれることを信じています。でも新しく作り直さなくてもいいと思います。私はこの小説、好きです。また戻ってきてくださった時は教えてくださいね^ ^ (2012年12月13日 21時) (レス) id: 757fa23758 (このIDを非表示/違反報告)
ＲＩＡ - Ｎｏａｈさんのことも小説のことも大好きです((いきなりすいません(泣)なのでまたここに来ることを楽しみに待ってます＾＾ (2012年11月21日 13時) (携帯から) (レス) id: 9d6eb6d0c6 (このIDを非表示/違反報告)
たお - それはあなたの自由だと思います。私はあなたが大好きなので、無理に引き止めたりしません。あなたが一番良いと思う答え。それが私の望みです。すいません。なんか変ですね(笑)…待ってます。 (2012年11月19日 23時) (レス) id: d0ff0a894d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：。+*Ｎｏａｈ*+。 | 作者ホームページ：http://commu.nosv.org/bbs/t%3A%E3%80%82%20%2A%E3%81%AE%E3%81%82%E3%82%8D%E3%81%9...
作成日時：2012年8月31日 17時
