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 9. ページ48

◎章大side




もういい加減イライラしながら、話しかけてくる人たちに話をつけて急いでAちゃんのとこに戻る。


さっき通りかかったマルに事情を話して「Aちゃんが逃げんように見といて!」ってお願いしてしまったけど、ちゃんと待っててくれてるやろうか。


マルがうまく引き留めといてくれてることを祈りながら研究室の扉を開けたら、中からAちゃんの声が聞こえた。





「…りゅうへい?」



はぁっ?!?!



「オイこらちょっと!!なにしとんねんマル!」



名前呼び!呼び捨て!
僕やってされたことないのに!!

しかもAちゃんがちょっと照れた時のかわいい顔してるやん!

さっきまで浮かない顏してたのに!!




「んふ。章ちゃんの話で盛り上がってたの。ね?」

「うん」

「ほんまに?…じゃあええけど」

「ええんや(笑)
章ちゃん俺、Aちゃんと連絡先交換したからね。Aちゃん、いつでも連絡待ってるから」



ほな行くわ、と言ってさっさと席を立ったマル。

すれ違いざまに耳元でささやかれた。



「かわええ子やな。章ちゃんにはもったいないわ」



はぁっっ?!?!



「おいマル!なんやとコラ!!」



言うだけ言ってさっさと逃げやがったけど後で覚えとけよあのどアホ。


今はとにかくAちゃんや、と思って振り向いたら、びっくりした顔の彼女と目が合った。



「ゴメン、待たせてもうて。…どうしたん?」

「怒った章大君を、初めて見た」



あーあもう。そんなん見せたくて大学に連れてきたんやないのに。

観察するみたいにじーっと見られる。



「章大君」

「なぁに」



「好き」



んっ?!?!



「き、急になに?!」

「言いたくなった」



突然の告白に急激に顔面が熱くなって口元が緩む。

あかんあかん、こらえろ。ニヤけんな顔。


ゆるんだ口元を正すために机の上に放置されてたコーヒーを一口飲んで、さっきまでマルが座っていた椅子に腰かけた。



「…マルと何話してたん?」

「章大君のことだよ。いい友達だね」


ふふっと笑った彼女は、もう機嫌がよさそう。
何があったかわからんけど、マルが軌道修正してくれたらしいことだけはわかった。

マルほんまにありがとうやけど



「なんでマルのこと名前で呼んでたん?」

「年も近いしそう呼んで、って言われたから」

「だめ。“丸山君”に戻して」



彼女は腑に落ちない顔で「わかった」と言ってカフェオレを飲んだ。






.

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みき(プロフ) - 待ってます! (2021年4月14日 10時) (レス) id: c6ee858f5f (このIDを非表示/違反報告)
cayochi(プロフ) - 私も待ちます (2021年4月14日 8時) (レス) id: 89ed3d2d70 (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - いい子で待ってます (2021年4月14日 8時) (レス) id: b5cc118e0b (このIDを非表示/違反報告)
ブルームーン(プロフ) - イイ二人の世界だ〜(*´艸`*) (2021年4月14日 8時) (レス) id: d5063d2f63 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 二度目の更新有難うございます!丸ちゃん、金木犀の香り…想像できます〜♪♪でも、連絡先交換とか名前で呼ばせるとか!?えっ!!丸ちゃんーー!!!って感じです!!笑 (2021年4月13日 19時) (レス) id: c6ee858f5f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きりん虫 | 作成日時:2021年3月8日 9時

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