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◎章大side
立ってキスするときは、彼女のヒールの高さの分とすこし、僕が背伸びする。
そうするとAちゃんの口に届くんやけど、背伸びしてんのは知られたくないから下腿三頭筋が悲鳴を上げてもぷるぷるしたりしないように平気な顔をしとかなきゃいけない。
そりゃあまあフクザツな気持ちではあるけど、情けないより下腿三頭筋がつらいよりキスがしたい気持ちの方が断然おっきいし、唇が合わさったらもう何も考えらんなくなるから。
「初めての彼女でもファーストキスでもないのに、なんで今さらそんなことで悩むの？」
マルに言われて、はたと気が付いた。
今までの彼女は、僕よりも身長の低い子ももちろんおったけど、だいたいは僕と同じくらいか背の高い子。
キスもいっぱいしたのに、これまで一回も悩まんかったのはなんでやろ。
頭に「？？」を浮かべてたら、ツレの2人はこらえきれないように爆笑した。
「つまり、章ちゃんは歴代の彼女らにごっつい気ぃ使わせたんやろ」
「ヤスがキスしやすいように、女の子のほうが調整してくれてたんやん」
「そう、なん？」
例えば一緒に出掛けるときはヒールの靴を履いてない、とか
そういう空気になった時はさりげなく座るかちょっとかがんでくれる、とか
身に覚えあるやろ、と聞かれてキョトンとしてたら、ますます爆笑された。
「ヤスはさ、そういう空気になっても手の届くとこに都合よく女の子の口がなかったらキスせぇへんのよきっと」
「女の子の方が気ぃ使って寄せてあげて、そのうち『ああ、この人は私の事が好きじゃない』って悟って離れていきはるんやろうなぁ」
「見えるわ〜」
うっわぁなにそれ。
控えめに言って僕、最悪やない？
しかも女の子の気づかいに今の今まで気づいてもいないって。
「どうしよう僕、勉強しなおした方がええかな」
「しよか？」
ほら、と言ってマルがテーブルに座ると、立っている僕の方が5センチくらい高い。
「こん位の身長差やったらしやすいやろ。な？」
確かに、マルにちょっとだけ上向いてもらうと、僕からするのに顔の位置はちょうど。
下にいるほうもそんなに苦しくなさそう。
「ほんまや」
「つまり、章ちゃんからしようと思ったら少なくともこのくらいは高いとこに居ったほうがええっていうことやん」
「うん。…箱馬のったらええ？」
「あほか。どういう状況よ」
一生懸命考えて言うたのに後ろから大倉のあきれた声がとんでくる。
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みき(プロフ) - 待ってます！ (2021年4月14日 10時) (
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cayochi(プロフ) - 私も待ちます (2021年4月14日 8時) (レス) id: 89ed3d2d70 (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - いい子で待ってます (2021年4月14日 8時) (レス) id: b5cc118e0b (このIDを非表示/違反報告)
ブルームーン(プロフ) - イイ二人の世界だ〜(*´艸｀*) (2021年4月14日 8時) (レス) id: d5063d2f63 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 二度目の更新有難うございます！丸ちゃん、金木犀の香り…想像できます〜♪♪でも、連絡先交換とか名前で呼ばせるとか！？えっ！！丸ちゃんーー！！！って感じです！！笑 (2021年4月13日 19時) (レス) id: c6ee858f5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きりん虫
| 作成日時：2021年3月8日 9時
