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「すぐ作れるのはラーメンくらいしかないけど、いい？」
「…なんでもいい。Aちゃんが作ってくれるんやったらカップ麺でもなんでも」
「待ってて」
棚を開けて袋めんのストックを見る。
お湯を沸かしていたら、章大君が「手伝う」と言いながらキッチンに来た。
「味噌かしょうゆ、どっち？」
「しょうゆ」
「ネギ入れていい？」
「うん。僕、やる」
腕まくりして手を洗う章大君の手首に、ちょっとドキッとする。
男の子だなぁ。
横に立つと私よりちょっと下くらいの身長なのに、骨格ががっしりしててやっぱり自分とは違うのがわかる。
「なに見てんの」
「ん？かっこいいなと思って」
「…気い使ってくれんでええよ」
「うん？」
「僕がさっき水族館で…、ああっ、もうええわ、後で話す。まずゴハン」
「あ、はい」
5分で作ったラーメンは、5分で無くなった。
無言。
いつも章大君とご飯を食べる時は、章大君がずっと喋ってるからもっと時間がかかる。
食べてる量はこれよりずっと少ないのに。
章大君は怒っている。
というか、拗ねているみたいにも見える。
ツンツンした章大君は、ちょっとかっこいい。
食べ終わった器を片付けて2杯目のお茶をソファに運んだところで、章大君がそのかっこいい顔で私を見た。
「さっきの話やけど」
「はい」
「水族館で、Aちゃんが絡まれたとき、ちゃんとできなくてごめん。僕、カッコ悪かったなと思って」
「え」
「カッコ悪かったから気ぃ使ってくれとんのやろ？家にあげてくれたりゴハン作ってくれたり」
「ちょっと待って」
「かっこいいとか、わざわざ言ってくれんでもええねん。ミジメになるだけやから」
とっさに、なんだか泣きそうな声で言いつのる章大君の手を握る。
章大君はびっくりしたのか言うのをやめた。
私も自分でびっくりしてしまった。
思わず握ってしまったけど、これはどうするべき？
「…なあ、僕、言うたよね。無防備すぎやって」
ソファの上で、私達はいまやしっかり向かい合っていた。
章大君がすごく近い。
ドキドキする。
「章大君だからだよ」
この人に誤解されたままでいたくない。
「誰でも家に上げる訳じゃないし、かっこいいとか言わない」
「―――章大君が好きだから」
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みき(プロフ) - 待ってます！ (2021年4月14日 10時) (
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cayochi(プロフ) - 私も待ちます (2021年4月14日 8時) (レス) id: 89ed3d2d70 (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - いい子で待ってます (2021年4月14日 8時) (レス) id: b5cc118e0b (このIDを非表示/違反報告)
ブルームーン(プロフ) - イイ二人の世界だ〜(*´艸｀*) (2021年4月14日 8時) (レス) id: d5063d2f63 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 二度目の更新有難うございます！丸ちゃん、金木犀の香り…想像できます〜♪♪でも、連絡先交換とか名前で呼ばせるとか！？えっ！！丸ちゃんーー！！！って感じです！！笑 (2021年4月13日 19時) (レス) id: c6ee858f5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きりん虫
| 作成日時：2021年3月8日 9時
