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◎Aside






「おはようございます」


「…なにA。今日、なにかあるの?」



店を開けるのは私か叔母か早く出勤してきた方の仕事で、今日は私の方が早かった。

ちょっと早く来すぎた自覚はあって、なんとなくそわそわして早めに家を出てきてしまったから私服のままモップで床を掃除していたら、叔母は店に入ってくるなり見たことのない顔をした。

店では「叔母と姪」ではなくてあくまでも「店長と従業員」だから挨拶も言葉遣いもそれなりにするように、と言ったのは叔母なのに、私の模範的挨拶は無視されて、上から下までなめまわすようにジロジロ見られる。


ちょっとだけ気合をいれて服を選んできたのがばれてしまったらしい。


「変かな」

「いや、いい。似合ってるけど。いつも言ってるじゃない、もとはいいんだからちゃんとした格好しなさいって。デート?あ、いつも昼一緒に食べてる大学生と?」

「デートっていうか、今日、店に来るって言うから」


そう。


今日章大君は、ここに来る。







章大君とお昼を食べるようになってから、身だしなみにも気を遣うようになった。

接客業だから最低限の身だしなみは叔母に強要されていたけれど、引きこもっていたせいで体形が変わって前に着ていた服は合わなくなっていたし、肌も髪もボロボロだった。

仕事中は制服だし、ネイルサロンは薄暗いからなんとなくごまかしていたけれど。

お昼休憩は制服にカーディガンを羽織っただけの無難な格好なのに、おひさまの下でいつもおしゃれで目立つきらきらの章大君の横に座ると、制服の黒いエプロンドレスは喪服みたいに見える。



夜会うのは初めてだけど、わざとらしくならないように気をつけて新しいワンピースをおろした。



「最近顔色もいいし、自分を気にする余裕ができたのはいいことよ。あとで爪もやったげるわ。何時に来るの?」

「仕事終わるくらいの時間」

「あっそう。お客さんいなかったら早く上がってもいいから、ちゃんとメイクも直しなさいよ」


叔母はふふん、と笑って裏に入っていってしまった。






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みき(プロフ) - 待ってます! (2021年4月14日 10時) (レス) id: c6ee858f5f (このIDを非表示/違反報告)
cayochi(プロフ) - 私も待ちます (2021年4月14日 8時) (レス) id: 89ed3d2d70 (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - いい子で待ってます (2021年4月14日 8時) (レス) id: b5cc118e0b (このIDを非表示/違反報告)
ブルームーン(プロフ) - イイ二人の世界だ〜(*´艸`*) (2021年4月14日 8時) (レス) id: d5063d2f63 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 二度目の更新有難うございます!丸ちゃん、金木犀の香り…想像できます〜♪♪でも、連絡先交換とか名前で呼ばせるとか!?えっ!!丸ちゃんーー!!!って感じです!!笑 (2021年4月13日 19時) (レス) id: c6ee858f5f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きりん虫 | 作成日時:2021年3月8日 9時

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