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「ええと、実はみんなの分もあるんだけど…」
ガ「うそ！」
びっくりしているガムに、オレンジ色のガウン。
アーセナルにはコットンのシンプルな赤いパジャマ。
エースはスウェット生地の黄色いパーカーとひざ丈のパンツで、ジョニーは深緑のシルクのパジャマにした。
ジャッキーには紫ボーダーのちょっと派手なジャージ、すごくお世話になったのでちょっといいやつ。
「お世話になりました」
マ「…え、俺は？」
マックがちょっとかわいそうな顔で呟いたので、段ボールの底にある最後の袋を思い浮かべて赤くなっていたら、エースがニヤニヤしながら勝手に袋を取り出していた。
「あっ、ちょっとッ」
エ「ふっ、お揃いとか、どうなん？」
広げられた男女ペアのモコモコのダークグレーのルームウエアに7人の視線が集中する。
もう、後で渡そうと思ったのに！
真っ赤になったマックと私の脇で、トッポがニコニコしながら言った。
ト「僕のと色違いやねぇ〜」
ジョ「これは、俺らもいつでも来ていいよ、ってことでええの？」
「そんな深い意味はなくて、ただ夜が長そうだからゆっくりしてもらえれば、と思っただけで…」
ジョ「ええの？」
マック以外全員、ニヤニヤして私を見ていたので、私はそう言うしかなかった。
だって部屋が広くなったし。
みんなの部屋着を置いておくくらいのスペースは余裕でできた。
本当はちょっと、一人の部屋に帰るのが寂しかったのだ。エイトで暮らすのがとても楽しかったから。
「…いいよ」
マ「…あかん」
言質を取られたところで6日目の日中は賑やかに過ぎて、barの開店時間前に6人は帰っていった。
広くなった私の部屋には、私のも合わせた8人分のルームウエアと、私と、マック。
「今日マックは非番やから置いていくわ」とジャッキーにニヤニヤしながら言われてまた真っ赤になったマックと一緒に、パーティーの後片付けをする。
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作者名：きりん虫
| 作成日時：2020年7月6日 21時
