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ぴ「咬まれる方もちゃんと気持ちいいらしいから、もしAちゃんが咬まれる快感に抗えなくてそいつらと離れられないんなら、僕が代わりにしてあげる」
「ちがう」
ぴ「愛してるから、とか言うんだったら聞かないよ。そんなのあいつらお得意のまやかしだから。顔と体でおびき寄せて毒で犯して記憶操作して、どうせエサとしか思ってないくせにやり方が汚くて反吐が出る」
ぴ「僕は無毒だし、ここにいれば安全だよ。あいつらは僕に手を出せない」
ぴーまんさんはニコっとして、私を見た。
その顔はやっぱり、無垢な少年にしか見えないのに。
この人の言葉は、呪いだ。吸血鬼への。
「…帰ります」
ぴーまんさんの表情は変わらなかった。
何にも左右されない、確信に満ちた顏。
ぴ「―――そう？気が変わったら言ってね。いつでも助けてあげる」
ヒ「駅まで送ります」
混乱していた。
考えることは山ほどあって、なのに次から次に情報が足されていくので、頭が追い付かない。
何とか自分を持ち直すまで、車内で無言のままの私をヒカルさんはそっとしておいてくれた。
「ヒカルさん」
ヒ「はい」
「ぴーまんさんと同い年だっていうのは、本当ですか？」
ヒ「ですね。学年で言ったらあいつの方が一個上です」
ヒカルさんは、まあ一緒に学校通ってないけど、と言ってちょっと笑った。
ヒ「こんなだまし討ちみたいなことしてすみません。あいつ吸血鬼がらみの事には手段とか気にしないから」
ヒ「ちっちゃい頃から一緒なんで、俺らはあいつはそういうもんだと思って諦めてますけど、相当屈折してるから気を付けたほうがいいですよ今度は」
まるで当然今度があるような言い方をされる。
これ以上の情報はキャパオーバーだ。混乱するだけ。
なのに、私の口は仕事モードのまま勝手に疑問を明らかにしようとする。
吸血鬼たちは多分知らない、人間のままマックの側で過ごす第2の選択。
「ぴーまんさんのお母さんは、人間のままぴーまんさんを産んだっていうことですよね？」
ヒ「そうですね。ぴーまんと俺らを一緒に育ててくれた人です」
聞けばヒカルさんや他の人たちは孤児で、ぴーまんさんのお母さんに引き取られて以来の縁らしい。
家族。
彼らにもまた、その言葉が一番しっくりくる。
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きりん虫(プロフ) - 優貴さん» 優貴さん！バタバタ終わらせてしまってすみません(汗)また番外編など書きに戻ります！コメント頂けて嬉しかったです、こちらこそありがとうございます。 (2020年6月19日 7時) (
レス) id: 3c36dba7b1 (このIDを非表示/違反報告)
優貴(プロフ) - 遅くなってしまいましたが、お疲れ様でした。とても大好きなお話だったので終わってしまったという寂しさはありますが、きりん虫さんの作品をまたひとつ読み終えた喜びでファンとしてはたまらない気持ちです(*^^*)two of usも楽しみです、ありがとうございました。 (2020年6月18日 22時) (レス) id: 71e80fd819 (このIDを非表示/違反報告)
きりん虫(プロフ) - 美緒さん» 美緒さんありがとうございます^ ^楽しんで頂けてよかったです！ (2020年6月18日 19時) (レス) id: 3c36dba7b1 (このIDを非表示/違反報告)
きりん虫(プロフ) - まゆまゆさん» まゆまゆさんありがとうございます。コメント見逃してました！今ちょっと番外編に取り掛かっていていつになるかわかりませんが、気長にお待ちください。 (2020年6月18日 19時) (レス) id: 3c36dba7b1 (このIDを非表示/違反報告)
美緒(プロフ) - すごくおもしろかったです！！ (2020年6月18日 9時) (レス) id: 487cbba7f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きりん虫
| 作成日時：2020年5月24日 7時
