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ぴ「Aちゃんって、ゴハンおいしそうに食べるね」
「おいしいものが好きだし、誰かと一緒に食べるのも楽しくて好きです。グルメ雑誌の編集は天職だと思ってます」
ぴ「じゃあ、やっぱりさ」
ぴ「食べるのも仕事もいらなくなるのはイヤだよね。」
…どういう意味だろう。
ぴーまんさんのその言葉は、私が最近ずっと考えていることと微妙にリンクする。
もし転生したら、私からなくなってしまうもの。
ぴ「ね？」
目の前のぴーまんさんの顔が、急に大人の男の人に見える。
その黒目がちの大きい目はまっすぐ私を捉えていて、急に今すぐに逃げなければいけない衝動に駆られた。
エイトに。マックのところに。
「…そう、ですね。仕事はきちんとやりたいです」
ぴ「じゃあ危ないやつとはちゃんと距離を取らなきゃ」
さっきから
「―――何の、話をしているんですか？」
ぴ「わかんない？」
ぴーまんさんは笑顔のままでそう言ったけれど、イライラしているみたいだった。
ヒカルさんは何も言わずにただ横に座っている。
ぴ「Aちゃんの命の話だよ」
ぴ「体の芯から吸血鬼のにおいがするくらいずぶずぶにひたってるじゃん。そのままだったらとり殺されちゃう」
吸血鬼。
私の、命の話。
「なん、で」
なんで吸血鬼の事を知ってるの？なんで私の周りに吸血鬼がいることを、ずぶずぶにひたっていることを知ってるの？
ぴ「あいつらの毒は麻薬みたいなもんだから、気づかないうちに命ごとかすめ取られて殺されるよ。大事にしてるもの全部取られて捨てられる」
「そんなこと、ない」
ぴ「Aちゃん」
ぴーまんさんの声は決して大きくなかったのに、私はビクッと震える。
ぴ「あいつらは化け物なんだ。社会に溶け込んでるつもりかもしれないけど、ただのポーズだよ。人間の営みの尊さを知らないから簡単に奪って捨てられるし、やり直しがきくと思ってる」
「ちがう、みんなは…！」
私の知っている吸血鬼たちは、みんなちゃんと営みを大切にしている。
私から勝手に奪って捨てたりしないし、やり直しがきくなんて思っていない、絶対に。
ぴ「まじでずぶずぶじゃん。『みんな』とヤってんの？その複雑な吸血鬼のにおい。一人分でも不快なのに。そんなにおいの人初めてなんだけど」
ヒ「こら、女の子だぞ。口悪い」
ヒカルさんがぴーまんさんの肩に手を置いて席を立って、私ははっと我に返って詰めていた息を吐いた。
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きりん虫(プロフ) - 優貴さん» 優貴さん！バタバタ終わらせてしまってすみません(汗)また番外編など書きに戻ります！コメント頂けて嬉しかったです、こちらこそありがとうございます。 (2020年6月19日 7時) (
レス) id: 3c36dba7b1 (このIDを非表示/違反報告)
優貴(プロフ) - 遅くなってしまいましたが、お疲れ様でした。とても大好きなお話だったので終わってしまったという寂しさはありますが、きりん虫さんの作品をまたひとつ読み終えた喜びでファンとしてはたまらない気持ちです(*^^*)two of usも楽しみです、ありがとうございました。 (2020年6月18日 22時) (レス) id: 71e80fd819 (このIDを非表示/違反報告)
きりん虫(プロフ) - 美緒さん» 美緒さんありがとうございます^ ^楽しんで頂けてよかったです！ (2020年6月18日 19時) (レス) id: 3c36dba7b1 (このIDを非表示/違反報告)
きりん虫(プロフ) - まゆまゆさん» まゆまゆさんありがとうございます。コメント見逃してました！今ちょっと番外編に取り掛かっていていつになるかわかりませんが、気長にお待ちください。 (2020年6月18日 19時) (レス) id: 3c36dba7b1 (このIDを非表示/違反報告)
美緒(プロフ) - すごくおもしろかったです！！ (2020年6月18日 9時) (レス) id: 487cbba7f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きりん虫
| 作成日時：2020年5月24日 7時
