日日是好日 2

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大「友達って、男？」

「女の子です。大学の同級生で、丸子っていうんですけど――」


気がついたら彼女の体を引っ張って腕の中に入れてた。

一瞬硬くなったけど、抱きしめたら俺の腕の中でふにゃっと溶けて、背中に回ってきた手がキュッと俺の服の裾を握る感触にきゅんとする。


にも関わらず、感じる違和感。


抱き寄せた角度から見下ろすとやっぱり、胸元が見える。しかも。



大「なんかええ匂いする。香水？」


首元に顔を埋めて思いっきり息を吸うと、よそ行きのにおい。
男を誘うにおい。


そのままわざとゆっくり吹きかけるように息を吐いたら、それは素肌に当たって横で彼女が「んっ」と息をもらした。


会社ではかっちりした服に清楚なメイクやし、家にいる時は部屋着ですっぴんやのに。


目の前のは、俺の知らないA。



大「そんな男を誘うカッコで外出たらあかん」

「でももう出ないと、時間ない」



大「行かんで」



そのまま壁に押し付けて、キスして口を塞ぐ。



舌を這わせると人工的なグロスの味が、口ん中に広がった。

いつもと違う味。



「ふふっ」

「――マズい」


大「え、ちょっと、ひどない？」

「ついちゃった」



そう言って俺の口を指で擦ったAは、グロスがちょっと剥げていつもの顔に近くなっている。

彼女は伸びあがって俺の頭を無理やりぐしゃぐしゃに撫でまわすと、にやにやしながらあまりの言葉に固まってた俺の手を引いて定位置のソファ座らせた。







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