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「隆平さんは?」


丸「ちょっと寄っただけやし、もう行くわ」



それだけ言って踵を返した。


後ろから、え、と戸惑った声が聞こえる。


ゴメンやで。勃ってるから。


内心爆発しそうな僕をしり目に、彼女が焦ったように背後に近づいてきた気配がして、
反射的に一瞬、足を止めてしまった僕はあほやと思う。


後ろから抱きつかれる。


詰んだ。





「きらいになった?」


丸「え、え、何が?」


「隆平さんに大きい舞台に誘ってもらって、すごく嬉しかったのに、その、稽古に入ったら、ガッカリさせちゃってるのかなと思って」



急に何の話?


僕いま背中に当たってる君の胸の感触に意識が集中してもうて話が入ってこないんやけど。



「隆平さんの彼女だと思ってるのも、私だけなのかな、と思って」



待って待って、ほんまに何の話?

絶対に顔見て誤解を解かないといかんやつくさいけど、いま下半身問題でそっち向けないのに。


それでもちょっと身じろぎすると、彼女はがっちり僕のお腹に手を回して、僕が振り向くのを阻止した。


仕方なく首だけ後ろ向いて彼女のつむじに向かって喋る。



丸「急にどうしたん。Aちゃんはうちのなくてはならない大事な俳優さんやし、僕の唯一無二のかわいい彼女やろ?」



「でも、最近稽古の時も目そらされるし」



バッチリ目ぇ合ったら稽古にならんようになるから平静を保つためやんか。



「稽古終わりも全然家に来てくれない」



1日ぶっ通しで稽古しとったらアドレナリン出てて興奮すんねんて。

そのまま行ったら暴走するの目に見えてるから控えとるの。



「今も、せっかく2人きりなのにそっけなく帰ろうとしてる」



ああもう。




丸「居ってほしいの?どうなるかわからんけど」



彼女はきょとん、という言葉がぴったりな顔をして顔を上げた。


やっと目が合った。



そろそろ僕の首が限界やけど、意地でも目を逸らさないで僕のお腹に回ってる彼女の小さい手を、そっと促して下半身を触らせる。


彼女はますますきょとんとした。


このコロコロ変わるかわいい顔。


やっぱりあの役にピッタリやねんなあ。


恥部を触らせながら考えることやないけど。






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きりん虫(プロフ) - ブルームーンさん» ほんとですか?ありがとうございます!ちょっとでも皆様の気分転換になっていれば幸いです。 (2020年3月30日 12時) (レス) id: 3c36dba7b1 (このIDを非表示/違反報告)
ブルームーン(プロフ) - オフィスレディ、可愛く描けてますよ!移行先では青さんのとオフィスラブが…更新楽しみです!! (2020年3月30日 6時) (レス) id: a475b78d7e (このIDを非表示/違反報告)
きりん虫(プロフ) - こあさん» こあさんコメントありがとうございます!キュンキュンして頂けてよかったです! (2020年3月23日 6時) (レス) id: 3c36dba7b1 (このIDを非表示/違反報告)
こあ(プロフ) - そんな村子さんが大好きです(違う) さりげなくサブキャラに落とされそうになるとは。恐るべし。もちろんキュンキュンも戴いて満腹です(^-^) (2020年3月23日 2時) (レス) id: 2691bf805d (このIDを非表示/違反報告)
きりん虫(プロフ) - 優貴さん» 優貴さんにキュンして頂けたら光栄です!疲れた時は糖分とって下さいね。ここは劇的な甘さでお送りします。 (2020年3月14日 17時) (レス) id: 3c36dba7b1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きりん虫 | 作成日時:2019年6月30日 6時

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