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彼女は俺に背を向けたまま震えていた。
あかん、泣いてもうたかな。
回していた手にちょっと力を込めて腹を擦ると、彼女はまた震えた。
す「俺の彼女は絶対気持ち悪ない。侮辱すんのは許さん」
「すばる、ごめん」
もうそれええわ、一生分言うたやろ。
す「俺がこんな仕事やから、子供の顔なんていつ見られるかわからんのに、Aがそこまで考えてくれてるなんて知らんと、薬飲めばとか軽い事言うてすまん」
す「腹痛いのもライブ行けんと悔しいのもお前やのに」
腕の中の彼女は、いよいよぐずぐず泣きだした。
す「…冷蔵庫水漏れですか」
「ホルモンバランスが崩れてるの」
す「お前と一緒に行けんのは残念やけど、生きてればまた一緒に行ける日が来るって」
今はゾンビやけども。
「うん」
す「痛いの、ちょっと落ち着いた？」
「うん」
す「ほんならそろそろ、人間座椅子から人間になってもええかな」
「…いいよ。今なら横になれそう」
す「よっしゃ」
体を支えてベッドに横たえる。
彼女はまたちょっとうめいて、膝を抱えて丸くなった。
「すばる、ベッド汚しちゃったらごめんね」
す「気にすんな。ちゃんと寝ろ」
彼女の顔色が冷蔵庫からヨコの肌色位まで回復したので安心して、俺は一回大きく伸びて、彼女の頭をちょっと撫でた。
す「なんかほしいもんとかある？」
「Tシャツ」
す「おお、多分くれると思うけど。そうやなくて食い物とか。帰り買ってくるわ」
「…ホッカイロ」
す「…8月やで？」
食い物でもないし。
「お腹に貼るの」
所詮人間座椅子より文明の利器ですか。
す「わかった。ちゃんと寝とけよ」
「うん。すばる、ごｍ」
もういい加減聞き飽きたので、全部言う前に挨拶代わりにふっかいキスを落として、俺は部屋を出た。
ドア閉める時ほっぺたが若干赤くなってたのが見えたから、多分帰るころにはAも生き返ってるやろ。
しっかしホッカイロ、売ってるとこあるかなー。
終
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きりん虫(プロフ) - ブルームーンさん» ほんとですか？ありがとうございます！ちょっとでも皆様の気分転換になっていれば幸いです。 (2020年3月30日 12時) (
レス) id: 3c36dba7b1 (このIDを非表示/違反報告)
ブルームーン(プロフ) - オフィスレディ、可愛く描けてますよ！移行先では青さんのとオフィスラブが…更新楽しみです！！ (2020年3月30日 6時) (レス) id: a475b78d7e (このIDを非表示/違反報告)
きりん虫(プロフ) - こあさん» こあさんコメントありがとうございます！キュンキュンして頂けてよかったです！ (2020年3月23日 6時) (レス) id: 3c36dba7b1 (このIDを非表示/違反報告)
こあ(プロフ) - そんな村子さんが大好きです(違う) さりげなくサブキャラに落とされそうになるとは。恐るべし。もちろんキュンキュンも戴いて満腹です(^-^) (2020年3月23日 2時) (レス) id: 2691bf805d (このIDを非表示/違反報告)
きりん虫(プロフ) - 優貴さん» 優貴さんにキュンして頂けたら光栄です！疲れた時は糖分とって下さいね。ここは劇的な甘さでお送りします。 (2020年3月14日 17時) (レス) id: 3c36dba7b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きりん虫
| 作成日時：2019年6月30日 6時
