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村「なに？」
「村上課長と付き合った時のことを、思い出してて」
またちゅ、とキスが振ってくる。
2人の時は敬語は無し。
名前で呼ぶ約束で、守れなかったらペナルティはキス。
村「ワザとか。してほしいんならちゃんと言い？」
「信五さんはずるい」
会社には私と同じ苗字の人が部署内にいる上に、私は一番若輩者なので皆に名前で呼ばれているけれど、彼は課長で年上で、皆に敬語を使われる身。横子さんだって同期であっても表立っては敬語で接している。
まして私は、“信五さん”と過ごす時間より“村上課長”の下で働く時間の方がはるかに長いんだから、敬語や敬称が出ちゃうのはしょうがないと思うんだけど。
村「ほな、ペナルティやめるか？」
「やめない」
です、をグッと飲み込んで、彼の唇に私から口づけた。
溺れっぱなしではいけない。
私達は対等で、大人の恋愛をしていて、私は彼女なんだから。
私もきちんと彼のことを掌握しなければ。
横子さんみたいに。
村「…ん、どしたん？」
「イヤでしたか？」
村「こら」
キスされる直前、ごく近いところで、彼が「嫌なわけあるか、あほ」と呟いたのが聞こえた。
ペナルティが甘いのは、どうなんだろう。
村「俺もたまに思い出すわ、Aを会議室に呼び出したときの事。絶対振られると思っとったから、身震いとともにな」
彼は私を側に引き寄せながら本当に身震いした。
村「で、何で俺と付き合ってもええと思ったん？」
「…初めて励ましてくれた時の事、覚えてる？」
私が今の会社に就職したのは2年前で、新人は1年の間に3か月ずついろんな部署を回って仕事を学ぶことになっていた。
いわゆる研修期間。
仕事内容や部署の人間関係がやっとわかったかどうかの時に、次の部署に回される。
新人たちにとって、1年目は試練の時だった。つらくて辞めていく子もいた。
私の初めの配属先は今の部署で、当時の課長は定年を間近に控えたやり手のエリート。
課長はゆとり教育が大嫌いな厳しい人で、私は怒られてばかりだった。
指導されて給湯室でこっそり泣いていたら、横子さんが見かねて声を掛けてくれた。
横「私もヒナも厳しくされたし、今もされてるけど、課長は期待している人には期待値の分強く当たる人だから」
がんばれ、と言って頭を撫ででくれた横子さんは今でも私の一番の目標。
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きりん虫(プロフ) - ブルームーンさん» ほんとですか？ありがとうございます！ちょっとでも皆様の気分転換になっていれば幸いです。 (2020年3月30日 12時) (
レス) id: 3c36dba7b1 (このIDを非表示/違反報告)
ブルームーン(プロフ) - オフィスレディ、可愛く描けてますよ！移行先では青さんのとオフィスラブが…更新楽しみです！！ (2020年3月30日 6時) (レス) id: a475b78d7e (このIDを非表示/違反報告)
きりん虫(プロフ) - こあさん» こあさんコメントありがとうございます！キュンキュンして頂けてよかったです！ (2020年3月23日 6時) (レス) id: 3c36dba7b1 (このIDを非表示/違反報告)
こあ(プロフ) - そんな村子さんが大好きです(違う) さりげなくサブキャラに落とされそうになるとは。恐るべし。もちろんキュンキュンも戴いて満腹です(^-^) (2020年3月23日 2時) (レス) id: 2691bf805d (このIDを非表示/違反報告)
きりん虫(プロフ) - 優貴さん» 優貴さんにキュンして頂けたら光栄です！疲れた時は糖分とって下さいね。ここは劇的な甘さでお送りします。 (2020年3月14日 17時) (レス) id: 3c36dba7b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きりん虫
| 作成日時：2019年6月30日 6時
