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「分かった？」
この子はまさか……和也くんの子どもだってこと？
「彼の子どもだって言いたいんですか？」
「察しがいいじゃない。オレも知らなかったんだよ。だけど、彼女が就職の相談に来てくれて、話が見えたんだ」
俄には信じられないけれど、確かにその画像の子どもの顔は和也くんに似ている。
「父親が二宮だとは彼女も言わないけど、確かに二宮と彼女は何かあったと思う。オレはどちらとも共通の知り合いだからね」
だとしても……
「それを私が知ってどうすると松本さんは考えるんですか？意図がわかりません」
和也くんにもし子どもがいるんだとしても……それは仕方のないことではないだろうか。
「Aさんを護りたいだけだよ」
「それこそ分かりません。松本さん、私が好きなわけじゃないじゃないですか」
ただ和也くんの彼女だからと私に構うのなら……
「は？好きに決まってんじゃん、前に話した通り、結婚間近の彼氏がいるって聞いてたから諦めようとしてただけだよ、それをなんで会ったばかりの二宮に奪われなきゃなんねーの」
そう言うと燃える炎な見えそうな熱い視線でこちらを見詰めてくる……
その強い眼差しでも、違和感しかやはりなくて、和也くんの話の方がしっくりくる。
松本さんなら、想う人に彼氏が居たって狙ったなら奪う自信があると思うのだ。
「今までの松本さんからそんな気持ちは微塵も感じませんでしたから……とにかく、教えてくださってありがとうございます。和也くんと彼女の事は自分で本人に確かめます。たとえ別れることになったとしても」
過去は変えられない。
この歳になれば、多かれ少なかれ何か過ちや消したい過去はあるものだろう。
それを責めることなんて出来やしない。
「本当に？別れてもいいの？」
「いいえ、別れてもいいわけではありません」
自分の中に迷いがあったけれどこうして改めて考えれば……もう答えは一つだった。
「は？」
松本さんの訝しげな顔に宣言するように言う。
「それ位の覚悟は持っていますが、別れないように真実を知るんです」
色々考えたけれど和也くんがどんな人であろうともうここまで好きになってしまえば、諦めることも忘れることも出来やしない。
「墜ちるならトコトン……です」
信じないで失うのは嫌だ。そう思った。
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咲詩(さきうた)(プロフ) - りりさん» りりさん。有難うございます(T_T)こちらにまで……やっと終わりました（笑）そうですね、混沌とした世界に射す光がどうか温かいものでありますように。私たちにも彼らにも。素敵な言葉を有難う御座いました！ (2020年1月22日 22時) (
レス) id: 2be9ef90a6 (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - やっと読めました！あ、つばきです（笑）たくさん、たくさんの素敵なお話をありがとうございます。これから、鮮やかな彩りに満ちた世界が待っていますように。彼ら5人にも私たちにも (2020年1月6日 23時) (レス) id: 2112e3c25f (このIDを非表示/違反報告)
咲詩(さきうた)(プロフ) - 橘花さん» 橘花ちゃん。いつも本当にありがとう。そうだね、書いてて痛かった笑……でもその傷があるからこそ縁を感じられて大事にできる人になれるんだと思う。完全なる私の願望だけどね笑今まで本当に有難う (2020年1月5日 7時) (レス) id: 1da0056f17 (このIDを非表示/違反報告)
咲詩(さきうた)(プロフ) - 郷さん» 郷さん。そうなんですね……私の場合たまたまこのタイミングになってしまったんですが作品についてのお知らせをメッセージさせて頂きますね。読んでくださって大好きと言ってくださって本当に有難うございます。コメントを読んでいて涙が出ました (2020年1月5日 7時) (レス) id: 1da0056f17 (このIDを非表示/違反報告)
咲詩(さきうた)(プロフ) - めぐぽん(*´･∀･)さん» めぐちゃん。ありがとうこちらこそいつも読んでくれてコメントまでくれて感謝しかないし、大好きだよ。今まで本当にありがとう…… (2020年1月5日 7時) (レス) id: 1da0056f17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲詩(さきうた)
| 作成日時：2019年10月24日 23時
