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「松本さん、今日は有難う御座いました。ですがお話が違うようなので帰らせて頂きます、それから、和也くん」
「んぁ、ん？なぁに？」
私が声をかけると可愛顔で笑うけど、ここはきちんとしないと。
「気をつけて帰ってね、明日待ち合わせの時間に会おう？」
「え、なんで！」
このモヤモヤしたまま一緒にいても良い事はないからだけど……なんと説明しようか。と黙っていると、和也くんが私の頬をゆるゆると指で撫でた。
「んー、その顔は何かモヤモヤしてんなー？また余計な事考えてるでしょAちゃん……そんな子は強制的に連れ帰ります！」
「ちょ、和也くん！ダメ、離して」
強引に腕を引かれて抵抗すると、和也くんが耳許で囁いてきた。
「お願い、独りにしないでよ」
急にそんな寂しそうな声を出すなんて反則だ。
「でも……」
戸惑っていてふと視線を感じて見れば、松本さんがこちらをとても冷たい目で見ていてびっくりしてしまう。
(……)
「とにかく、J！お疲れ様！またねー」
「チっ」
結局、和也くんに引き摺られるようにお店の外に出てきた。
胸中は複雑だというのに。
あの人は誰？
何で仕事なんて言ったの？
問い掛ければいいのに出来ないでいると、暫く歩いた歩道で、私の手を引いていた和也くんがピタリと立ち止まった。
「Aちゃん」
「は、い」
くるりとこちらを向き直すと、強引に後頭部を引き寄せられて、唇を押し当てられた。
「んっ……なにして……」
確かに人は少ないけれど、道でキスなんて恥ずかしいのに……和也くんは私を離さない。
目の前に綺麗なキラキラの瞳があってそこに吸い込まれそうだ。
やがて唇が離れると和也くんが私の髪を撫でた。少し目尻を下げて、済まなそうな顔をして……
「正直ね、今オレかなりグツグツしてんのよ腹ン中？胸の奥？」
「え？」
「何でJと二人きりで飲んでんだよってさ……」
「あ……」
それは仕事だし、そんな事言ったら私こそ貴方にモヤモヤしてるんだけどなぁと思ってしまう。
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咲詩(さきうた)(プロフ) - りりさん» りりさん。有難うございます(T_T)こちらにまで……やっと終わりました（笑）そうですね、混沌とした世界に射す光がどうか温かいものでありますように。私たちにも彼らにも。素敵な言葉を有難う御座いました！ (2020年1月22日 22時) (
レス) id: 2be9ef90a6 (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - やっと読めました！あ、つばきです（笑）たくさん、たくさんの素敵なお話をありがとうございます。これから、鮮やかな彩りに満ちた世界が待っていますように。彼ら5人にも私たちにも (2020年1月6日 23時) (レス) id: 2112e3c25f (このIDを非表示/違反報告)
咲詩(さきうた)(プロフ) - 橘花さん» 橘花ちゃん。いつも本当にありがとう。そうだね、書いてて痛かった笑……でもその傷があるからこそ縁を感じられて大事にできる人になれるんだと思う。完全なる私の願望だけどね笑今まで本当に有難う (2020年1月5日 7時) (レス) id: 1da0056f17 (このIDを非表示/違反報告)
咲詩(さきうた)(プロフ) - 郷さん» 郷さん。そうなんですね……私の場合たまたまこのタイミングになってしまったんですが作品についてのお知らせをメッセージさせて頂きますね。読んでくださって大好きと言ってくださって本当に有難うございます。コメントを読んでいて涙が出ました (2020年1月5日 7時) (レス) id: 1da0056f17 (このIDを非表示/違反報告)
咲詩(さきうた)(プロフ) - めぐぽん(*´･∀･)さん» めぐちゃん。ありがとうこちらこそいつも読んでくれてコメントまでくれて感謝しかないし、大好きだよ。今まで本当にありがとう…… (2020年1月5日 7時) (レス) id: 1da0056f17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲詩(さきうた)
| 作成日時：2019年10月24日 23時
