30.デジャヴ ページ30
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ぼふんっと勢いよく身体がベッドに倒れた。
まさか自分も背負い投げされるとは思ってもなかった。
Aちゃんが居酒屋の近くでセクハラおっさんを撃退した時には客観的に見てたけどされる側になるなんて想定外。
「これから可愛いって言ったら背負い投げします」
「…こんな技どこで覚えたの」
「祖父が武術の先生なんです。護身用にと小さい頃教わりました」
「良いおじいちゃんだね…」
倒れながらAちゃんの顔を見上げる。
どんな角度でも綺麗なのね。やる事は男らしいけど。
てかお爺さん武術の先生ってパワーワード。
「可愛いって言う度に背負い投げすんの？」
「可能な限りは……てか言わないでください！」
「思ったらすぐ言っちゃいそうなんですけど」
「ニノさん」
あ、今睨まれた。
心なしかキュンってしちゃったんですけど。
きっと相手にとったらただ一瞬の時の場面かもしれないけど俺にとっては特別。
これまで知らなかった表情を短期間にどんどん知っていく優越感に浸されては、久々に恋に貪欲になっている。
今だってどうすれば想いを手っ取り早く伝えられるかなんて考えてる自分が居る。
もっと、近づけたら少しでも可能性はあるだろうか。
「Aちゃん、もっかい良い？」
「え？」
「マジで可愛すぎてしんどいです」
「…っ」
その言葉は魔法のように一瞬でAちゃんの顔を赤く染めさせた。そして空気に耐えきれなさそうに「ダメって言ったじゃないですか」なんて言いながら俺の腕を引く…
なんて、させないけど。
「え…？」
「Aちゃんが強いの知ってるよ。でも二度も同じことはさせない」
俺の腕を引こうとしたその手首を掴んで引けば簡単に彼女は俺の上に倒れ込んだ。
内心でやっわらか！やっばいわ！と喜ぶ俺もいれば、落ち着け理性！と理性に歯止めをかける俺もいる。
百面相状態なんですけど。
とりあえず軽く深呼吸。微かにAちゃんから金木犀の香りがした。
たしか初めて背負い投げ見た時もした香り。
懐かしくて、愛しすぎて、目眩がしそう。
心臓の音が速くなっていくのが分かる。
これだけくっついてしまえば伝わっても可笑しくない。
「…カッコつかねぇ」
「に、ニノさん…私祖父以外に初めて阻止されました…」
「え？背負い投げ？」
「はい…いけると思ってました」
この状況でよくも淡々と喋れるなこの子は！
ちょっとビックリしちゃったよ！
あとなんか、納得いかない。
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きりこ(プロフ) - ようちんさん» ようちん様〜！！お久しぶりです！クズ宮くんをなんとか更生させてほしいですね、、（主人公ちゃんに笑）背負い投げされる可能性大だとは思います。笑これからも頑張ります！！ (2019年10月5日 12時) (
レス) id: f37ad4f3b7 (このIDを非表示/違反報告)
ようちん(プロフ) - 楽しませてもらってます！ありがとうございます。クズ？な二宮さんが主人公ちゃんに惚れてどう変わるか楽しみです(*^^*)背負い投げされなければいいけど！と思います笑。更新頑張ってください！ (2019年10月5日 5時) (レス) id: 1b12d1d40f (このIDを非表示/違反報告)
きりこ(プロフ) - 愛梨さん» 愛梨様コメントありがとうございます！そう言っていただけるとすごく励みになります（ ; ; ）拙い物語にはなりますが今後ともお付き合いの方お願い致します！！！ (2019年10月1日 20時) (レス) id: f37ad4f3b7 (このIDを非表示/違反報告)
愛梨 - とーっても面白いです。更新大変だとは思いますが、頑張ってください。応援してます。 (2019年10月1日 20時) (レス) id: 0e5368ec08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きりりん
| 作成日時：2019年10月1日 18時
