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別に嫌では無い。嫌悪感なんてあるはずもない。あのとき、手の甲にキスを落とされたときから、中原に触れられることに抵抗なんてない。はず。
じゃあ一体何故かしらって、簡単な話、そんな雰囲気に浸れる時間がなかったからである。お互いマフィアの中でも相当な地位に就いて働き、それこそ馬車馬の如くこき使われ、ありもしない人事部に5年ほど有給くださいと言いに行こうと何度思ったことか。まあそれも慣れれば苦ではないのだが………ともかく、彼女も、そして中原も、この二ヶ月大変に忙しくして過ごしたため、二人きりで甘い時間を過ごすことが難しかったのである。勿論ディナーに行ったり、たまの休日を二人で出掛けたりはあったものの、良く考えればそんな時間を楽しんでいるうちに中原が呼び出され、又はAが呼びつけられと忙しくしていたのが事実である。よくもまあ都合よく時間が被らなかったものだわと、ここまで来るとAも感心してしまうほどだ。
そういうわけで、Aは帰ったらキスくらいしてくれないかしらと、まだ誰にも奪われたことのない唇にルージュを引いて中原のことを想うのであった。
18時。自室へ戻ったAは、早めにシャワーを浴びてルーティンのマッサージと筋トレを済ませ、仕事が一段落したぴょこちゃんと手軽にサンドイッチで食事を取りながら仕事について適当に話し、もう少しで20時になる時間を迎えた。あのメッセージ以来、中原から連絡は無い。が、連絡が無いということは変更なくその時間に戻ってくるということだろう。
▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽
「っ…ストップ！！ 待って！！ ストップ！」
「モﾞガッ」
Aは真っ赤になって中原の顔面を張り倒した。きゃあきゃあと頬を赤くして騒ぐ。
「や、やっぱりだめ。できない」
「はァ？ お前がやってくれって頼んだンだろ」
「それはそう…なんだけどだめ。恥ずかしいから嫌」
帰ってきた中原に、モジモジしながら「ちゅうして！♡」と言ってみたは良いものの、である。こんなに今までパパ活やらラウンジやらキャバやらをこなして来た彼女も、愛する男どころかそもそも異性とキスひとつしたことがないのである。とはいえ知識だけは豊富に溜め込んでいるので、「ファーストキスくらいさっさと中原さんにあ〜げよ」と舐めきっていたが、どうもこの、好きな男の顔が近くに来るのが恥ずかしくていけない。
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落蕾 - 沢山更新されていて、歓喜しました！一話一話に文字数も多いので、読みごたえがあって、やっぱり大好きです！これからも応援してます！ (4月5日 0時) (
レス) @page28 id: 32354343cf (このIDを非表示/違反報告)
アボカドサラダ(プロフ) - 落蕾さん» いつもコメントありがとうございます。今回はまだ明るいお時間にお読みくださったようで、安心しましたᵔ-ᵔ 今後ともよろしくお願いいたします。 (12月20日 18時) (レス) id: cf05fdb6e7 (このIDを非表示/違反報告)
落蕾 - 更新して頂き、ありがとうございます！！おかげさまで、喉が潰れるまで叫びました！！とても面白かったです！これからも応援しています！ (12月19日 15時) (レス) @page19 id: 32354343cf (このIDを非表示/違反報告)
アボカドサラダ(プロフ) - りんねさん» コメントありがとうございます。いちばん好きだなんて、とても勿体ないお言葉です( ; ; ) これからも応援していただけると嬉しいです。 (12月16日 20時) (レス) id: cf05fdb6e7 (このIDを非表示/違反報告)
りんね(プロフ) - いちばん好きです！！！応援してます！！！ (12月16日 19時) (レス) @page17 id: daaae51289 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アボカドサラダ | 作成日時：2022年10月10日 14時
