ネットに埋もれないで (ページ2)

今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:10,517 hit

2.橙ページ2

俺も自己紹介すると

深澤「ここ座って」

と言われデカめのソファに座った。
ふっかさんは机に和菓子を置くと俺らの前に座り
「紹介するね」と言い最初に俺らに
「依頼」かと聞いた男性を連れてきた。

深澤「ここで俺の助手を担当するラウール」

ラウ「ラウールです。よろしくお願いします。」

どうやらラウールくんは高校生らしいが
学校に行っていない。
ふっかさんが言うにはラウールくんを
たまたま見た時闇を感じたから話しかけ
今ここで働いているらしい。

ラウ「やっぱ、俺にはあんな学校よりここの方が居心地いいんで…ここに入って正解でした。」

向井「あ、ラウールくんは何かあったんですか？」

そう俺は聞くとしばらく下を向いて考え込んだ後
ラウールくんは俺を見て喋った。

ラウ「あ、最初に、ラウールでいいです。向井さんの方が歳上ですし。
あ、俺は小学校までは平和だったんです。
だけれど、中学校から高校までずっとネットのいじめにあっていました。
親に相談すると親は心配してくれました。
それから、先生に相談するとネットのことは自己責任。だから自分で解決してくれって。
実際、誰が俺の事をいじめてるかわからない、だからクラスの人たちも信じられなくなって…
それからはテストの点数も低く通知表も悪く…
1度は解決しようと思ったんですけど、ネットで俺をいじめる人にそういう事を言っても無駄で、もっと酷くなって…
そこでふっかさんに出会ったんです。」

深澤「俺もさ、ラウールと同じなんだ。」

向井「ふ、ふっかさんもなんですか？」

深澤「俺もネットで散々いじめられてた。
耐えられなくなって…1回この世から居なくなろうとかも考えたんだ。」

向井「そんなに…」

隣を見るとしょっぴーの顔も青白くなっていた。

渡辺「そ、それは大変だったな…」

深澤「それから俺はこのネットで埋もれる人たちを助けたくなって事務所を。」

向井「実際どんなことやるんですか？」

深澤「依頼があったらそれを見せてもらって、調査して、いじめてた人を出す。」

向井「じゃあ、すぐ特定できるってことですか？」

深澤「そうだね。どんどん特定して警察に引き渡してる形。」

向井「じゃあ、ラウール…のも？」

深澤「うん、やろうと思ったけどラウールがまだ心の準備が整ってないって言うからさ。」

向井「ふっかさんは？」

深澤「俺も心の準備が出来てないから特定してないよ。」