17.赤 ページ17
警察「阿部さんが逃走しました」
まさかとは思ったけど…
逃走なんて
深澤「なんで…逃走すんだよ…」
警察「心当たりのあるところは」
そんなとこない…
宮舘「ないです」
俺らはまさか逃走するなんて思わなくて
怒りの気持ち、悲しい気持ちでいっぱいだった。
俺らが立ち尽くしてると
部屋のドアが開いた。
岩本「どうした」
宮舘「阿部が逃走した」
岩本「え」
反省してると思ったのに
阿部、お前は何がしたいんだよ。
それと、俺のアカウントに届いた
あのメッセージは何か関係があるのか？
深澤「もう、信じられないよ…」
とふっかは言い残し俺の部屋を出た。
岩本「探すか？」
そう照には提案されたがそんな気にならなかった。
宮舘「ごめん」
俺もそう言って自分の部屋を出た。
下を向いて廊下を歩く俺をみんなはじっと見ていたが
きっと俺らに何があったなんか照が言うだろう。
向井「ダテ」
そんな声も今の俺には響かず
俺は事務所を出た。
下を向いてひたすら歩く
どんどん
横断歩道を渡ろうとした時左右を確認したのにも関わらず、大きなクラクションを鳴らす車が来て、俺は1歩下がった。
【1007】
あの車のナンバーが来てクラクションを
また鳴らされたら警察に言ってやる
今の俺なんか怒ってるから怖いよ？
しばらく歩くとスマホが鳴った。
【照】
どうせ俺を止めようとしたんだ。
無駄だよ
俺はその通知を無視してひたすら歩いた。
辺りが薄暗くなった頃たどり着いたのは
廃工場だった。
今から引き返すにしてもどの道を通ったかなんて
覚えてないし
あと少しで完全に暗くなるだろう。
なら、その廃工場で休んだ方がいい。
俺は大きなドアを開けた。
ブーブーブーブー
うるさいよ…
電源を切った。
今、1人になりたいんだから…
邪魔はしないでくれ。
俺は、阿部がそんなやつだと思わなかった。
けど、簡単に信じてはいけないことがわかった。
しばらく時間をくれ
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作者名：喜梨果 | 作成日時：2021年4月18日 7時
