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6.緑 ページ6

俺が殺したって言ってもいいくらいだから。









そして佐久間が落ちて1週間後
俺も佐久間のいる世界に行きたくなった。
佐久間が落ちたあと七色の池は
立ち入り禁止テープが貼られていた。









人が落ちたこともあり
あんなにいた人も
嘘みたいに…
事件後は誰もいない。









俺は佐久間の世界に行く決心をし
立ち入り禁止テープなんて気にせず
ズカズカ進み七色の池の前に立った。






今から行くね。佐久間。







もう、この世界に後悔なんてない。
この世界に俺がいる方が誰も許さないだろうし、俺も苦しい。






だから俺は七色の池に飛び込むんだ。








さよなら。









そう決心して飛び込んだはずなのに
俺は一滴も濡れることなく
誰かに手を引っ張られた。








俺の手を引っ張ったのは知らないおじさんで俺の目を見て話しかけた。









おじさん「死にたいのか?」


阿部「はい」


おじさん「ここの池、人が1週間前に落ちたのは知らないのか?」


阿部「知ってます。それ、俺の友人です。」









と言うと少し驚いた顔をしおじさんは俺に言った。




おじさん「今君はこの世界にやり残したこともない。だから飛び込もうなんて思ってるかもしれない。けど、君はやり残したことなんてたくさんあるし、そのうち君はもし飛び込んだら後悔するよ。こっちの生活に戻りたいって。」


阿部「でもっ」


おじさん「ここに落ちた子はわざと?それともただの事故?それとも君が押した?」


阿部「滑って落ちました。」


おじさん「じゃあ、君の友達はきっとあっちの世界に君が行くことを望んでない。あっちの世界に行って仲がいい人が来るのは嬉しいかもだが、君の表情を見て友達は言ってるんじゃないか?俺の分まで生きろと。」









そう言っておじさんは去った。
俺は七色の池から少し離れると
捜査に来た警察に呼び出され
テープの外側へ出た。









実は、最近この七色の池に飛び込みたいって思った日があり、何度も何度も池のギリギリのとこに立ち飛び込もうと
思ったけど勇気が出なかった。
けれどやっと今日勇気が出た。
なのに…









それから1週間後
まだ、落ち着いてはないが
前よりは落ち着いたため
マネージャーから呼び出され今後の
仕事の話をした。

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作者名:喜梨果 | 作成日時:2021年3月22日 8時

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