七色の池《諸事情により、上げ直しました！もう一度見ていただけると嬉しいです。》 (ページ4)

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4.緑ページ4

そして色々喋り完全に真っ暗。
そして夜。

そろそろ帰らないと明日は早い。

佐久間も同じことを思っていて
ベンチに置いた荷物を整理し始め
整理が終わると立って
駐車場の方へ歩こうとした。

佐久間が歩くペースが早く
俺が止めてしまったのが
今思うと悪かったのか。

阿部「佐久間、早くない？待って！」

佐久間「うん、いいよ」

その時佐久間は滑った。
俺は暗くてよく見えないから
何が起きたか全然わからなかった。
急いでスマホの電気を付けると
見えたのは佐久間が七色の池に
落ちていく姿だった。

阿部「佐久間！」

俺がそう佐久間の名前を叫ぶ間に
佐久間は何とも言えない表情で
手を俺の方に伸ばして落ちてった。

『あの七色の池は深いんだよ』

深い…落ちれば上がって来れない。
佐久間はなんで落ちたのか

佐久間が落ちた場所には柵がなかった。
他の場所はあるのに。
多分故障して近々工事するはずだったんだ。

俺は助けたかった
けど足は動かなかった。

俺が今この七色の池に飛び込める勇気が
あるかって言われたら首を横に振る。

俺は警察に電話するしかなかったんだ。

俺は震える声で警察に助けを求め
警察は数分で七色の池に駆けつけた。

事情を聞かれ俺はなんの嘘もつくことなく答える。

数分後消防もやって来た。
隊員が七色の池に入っていく。

昼間にテレビで見た七色の池とは
別の池かのように
俺が今見てるこの池は
黒い池に見えた。

隊員は数分すると七色の池から
上がってきた。
けど隊員は佐久間を救助していない。

その光景を黙って見ていた俺に
隊員は言った。

隊員「佐久間さんは…七色の池にはいません。本当にここに落ちましたか？」

その時信じることも出来なかった。
俺はこの目でしっかり見たんだ。
佐久間が七色の池に落ちるところ。