9.桃 ページ9
渡辺「お前、勝手に調査する気だろ」
まさか翔太にバレるなんて
佐久間「えっ、なんで」
渡辺「すぐにわかるわ。その顔。」
佐久間「そんな変な顔してないよ」
渡辺「まぁ、気持ちはわかるけど…」
佐久間「俺は止められても1人で調査する…1週間経ったらみんな…」
渡辺「何言ってんの、俺は止めない。ただ、佐久間、俺も入れてくれ」
佐久間「え？」
予想してなかった展開
渡辺「俺も1週間待てない。いくら悲しくても康二は早く犯人捕まえてって思ってるに違いない。」
佐久間「だよね…」
それから俺らは康二が刺された場所などを調べるようになった。
渡辺「そういえば、通り魔に康二以外に刺された人はどこだったんだろうな。」
佐久間「確かに…それがわかればちょっとは近づけるのかな」
渡辺「防犯カメラ見てみる？」
佐久間「でも、防犯カメラないらしい。」
渡辺「え〜、手がかりなしじゃん。」
佐久間「とりあえず、部屋行こ？そこで話そ。」
翔太の部屋に戻りまた話し合った。
佐久間「康二はバス停の近くで刺されてる。さすがにここだったら目撃者はいるはずだけど？」
渡辺「確かに、車だって結構通る道だよ？ここ。」
佐久間「通り魔に刺された人は何人でどこでって詳細がもっとわかればいいのに。」
渡辺「んー、てかなんで通り魔捕まらないんだろな。」
その時ドアの向こうからドンって音が聞こえた。
佐久間「誰？」
渡辺「誰？」
誰かが急いでその場からいなくなる音がした。
佐久間「誰だろ…」
ドアを開け見渡すが誰もいない。
渡辺「誰かいた？」
佐久間「誰もいない」
渡辺「俺らの会話、聞かれてたってことか？」
佐久間「そもそも、同じ仲間だし部屋に入ってくればいいじゃん。」
渡辺「ねっ、何か知られたくないのかな。」
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作者名：喜梨果 | 作成日時：2021年2月18日 23時
