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【番外編】受験生の夏休み − 1 ページ19

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終わらない終わらない終わらない。

「終わらなーーーーーーーーい!!!」

英語の問題集を放り投げた。

拓弥先輩は大学生活を送るようになり、あたし達は受験生になって、ひたすら問題集を解いたりしている。

夏休みはあと3日。あたしが行くことを考えている大学の赤本を目の前にして、何もやらずに自分の部屋に引きこもっている。
「この日までにここまで解く」っていう計画を、あまりこなせていない。
高校1,2年でまともに勉強しなかったツケが回ってきた。自主学習の時間を作らずに遊びまくってた人間が、いきなり1日13時間も勉強できるわけがないんだ。

私は机に突っ伏した。
あたし、こんなんで受験合格できるのかな。
浪人する未来しか見えなくて、視界がぼやける。

佑亮に最後に会ったのは、先週まであった高校の夏期講習。

「佑亮に会いたい……」

力無くそう呟き、あたしはスマホだけを持って、家を飛び出した。

遅い足を全力で走らせて着いたのは、佑亮のマンションの前。
インターホンに福田家の部屋番号を入力して、呼び出しボタンを押す。

『は〜い……って、A!?』

あたしの大好きな声が聞こえて、涙を堪える。ドアが開いて、あたしはマンションの中に入った。

佑亮は、部屋のドアの前であたしを待っていた。
その姿を見た瞬間、あたしは我慢できなくなって、泣きながら走り、佑亮に勢いよく抱きついた。

「うわあああああん佑亮ええええええ」

「ど、どうしたの!?」

佑亮の胸に顔をうずめて思いっきり泣くと、佑亮は驚いていたけど、あたしを抱きしめて、頭を撫でてくれた。
泣きすぎて言葉を発せないあたしは、しがみつくように佑亮に抱きつく。

「とりあえず中入ろう、ね?」

優しい声でそう言う佑亮に、あたしは頷く。
佑亮、あたしは不安で不安で仕方ないんだ。

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こいずみ(プロフ) - ももさん» ここまできたら卒業書くしかないですね……笑 (2018年9月18日 11時) (レス) id: 497c91c86c (このIDを非表示/違反報告)
もも - これは高校卒業時期の話が気になります…楽しみに待っています (2018年9月17日 2時) (レス) id: c60f7736c8 (このIDを非表示/違反報告)
こいずみ(プロフ) - ももさん» わあああまたコメントくださってありがとうございます!!癒しだなんて、、ちょいちょい更新していきます! (2018年9月5日 9時) (レス) id: 497c91c86c (このIDを非表示/違反報告)
もも - 続きが更新されてる!!ありがとうございます!待ってました。本当にこの小説癒しです (2018年9月4日 19時) (レス) id: c60f7736c8 (このIDを非表示/違反報告)
こいずみ(プロフ) - HYさん» ありがとうございます(;_;)!!リクエストまで……!!考えてみます!!嫁の尻に敷かれるユースケくん想像できすぎますね笑 (2018年2月5日 23時) (レス) id: 497c91c86c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こいずみ | 作成日時:2017年8月12日 12時

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