地味男と一週間の罰ゲーム２ (ページ37)

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Aと一緒に教室に入って、僕は自分の席に着いて、いつも通り本を読む。
喉がイガイガして咳が出る。

Aの周りには、いつものように北沢さんと宮野さんが集まって話していた。

朝のホームルームが終わって、授業が始まる。
今日の授業は、珍しくAが起きていて、小笠原先生が感動していた。

「川村が起きてる……！！！」

「起きてちゃ悪いですか？」

「いや、先生とっても嬉しい。成績上げたくなる」

「はぁ？私いつも起きてんのにAだけズルいんだけど！！」

北沢さんの野次が飛んで、クラスの人達も笑いながら北沢さんに便乗した。
中学の楽しかった頃を思い出して、僕は教科書で顔を隠して、こっそり笑った。

賑やかになる教室。
……あれ、体がだんだん怠くなって来た気がする。
熱、ぶり返したかなぁ。

休み時間になって、僕は机に突っ伏した。

「ゆ……福田？」

隣からAの声がした。

「……ん、げほっ」

僕はゆっくり起き上がる。

「……熱っぽい～」

「保健室行く？」

僕が頷くと、Aは僕を保健室に連れて行ってくれた。

僕はまた先生に体温計を渡されて、脇に挟んだ。
Aは先生に戻っていいと言われて、教室に戻った。

体温計が鳴って、僕は先生に体温計を渡す。

「微熱ね。ベッドで休みなさい」

先生にそう言われて、僕は一番奥のベッドに寝転がった。
4時間目の授業が始まるチャイムが鳴って、僕はラインをAに送った。

佑亮微熱だった。休んでたら治るって

既読がすぐに付いて、僕は少し笑った。
A、先生にバレないかな。

Aよかった
A最後の日に一緒に帰れないとかまじありえないからね
佑亮ごめん～
Aてかラインしてないで寝てなよ
佑亮は～い

僕はスマホを枕元に置いて眠った。