眠らない姫 【JW緑赤】

#47 気づく思い /赤side ページ47

赤side
――――――


なぁ聞いて！！


神ちゃんと寝ると、ほんまに朝までぐっすりコースやねん！


他のメンバーで寝られんくなってたのに、神ちゃんとやったら急にまた寝ることができた。


不思議やな。




今日は遅くなるかもって言われたけど、神ちゃんと寝る時の心地良さを求めてしまって、ちょっと無理を言ってしまった。



けど、「頑張って早く帰るから！」って連続のお泊まりを許してくれてん！




それも俺の方が早いやろ、って合い鍵まで渡してくれた！



ふふ。嬉しい！








………………ん？




嬉しい？






俺、なんで今嬉しいなんて思うたんやろ。




ま、えっか！今日の仕事も頑張ろ！












「よっしゃ！！終わったー！！」




今日の仕事も順調に終わった！この後は神ちゃん家に帰る。家主がおらん部屋に鍵開けて入るなんて、なんや悪いことしてる気分になるな。




「ただいまぁー…

ってなにゆうてんねん！」




自分で自分にツッコミながら中に入れば、フワッと香る神ちゃんの匂い。




ふふ。落ち着く。


………ん？落ち着く？






この間から自分の中にある、神ちゃんに対する絶対的な信頼感。




神ちゃんやないとあかん。


神ちゃんとやないと寝られへん。




そう思ってまうのって、ただのメンバーとか、シンメとか、そんなんだけやない気がするけど、なんでそう思うんかはよくわからん。




けど、神ちゃんに嫌われることだけは嫌や。




やから、少しでも神ちゃんが不機嫌やったら、俺のせいなんかなって、自意識過剰かもやけど思ってまうんよ。




今やって、帰るって言うてた時間やのにまだ帰ってきてない。


遅くなるかもとは言うてたし、多分仕事押しとるんやとは思うけど…





もし、俺に会いたくないんやったら……。




もし、わざと帰ってきてないんやったら…。




さっきからそんなことばっかり考えてまう。




俺、どうしちゃったんやろ……。






それから、神ちゃんから連絡が来たのは俺の睡魔が襲ってきてた頃で、


【了解】


って短く返すのがやっと。




あかん…このままやとソファで寝てまう…。


そしたら神ちゃん困らせるやんなぁ…


ベッド…移動せんと……。




けど、1人であのベッドに寝るのは寂しくて、昨日出してもらった神ちゃんのクッションを抱きながら布団に入った。


ふふ。神ちゃんの匂いがいっぱいやぁ！


俺は大きく深呼吸をして、そのまま眠りについた。

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