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結局、あの後一緒に寝るなんてできひんかった。
ひとりリビングに戻り、シャワーを浴びた後にしげが用意してくれたご飯を食べる。
お腹も膨れて眠たくなってきたのに、なんとなく寝室にはもどれへんくて、気づいた時にはソファで眠っちゃってた。
『神ちゃん!神ちゃん!!!』
「ん、しげ?」
『こんなところでなにしてんの!!』
「何って…」
アホか自分。
お前にキスしたら寝られんくなったなんて言えるわけないやろ。
「あぁ、朝か。」
『昨日、ここで寝たん?』
「あー。うん、そうみたいやね。」
『なんで、』
「あ、昨日ご飯作ってくれてたやろ。ありがとう。うまかったわ!」
『俺、』
「そういえばしげ、1人で寝れたん?」
『え。あ……うん。』
「えー!そうなん!?すごいやん!!1人でずっと寝れたんやろ!」
そう言ってしげの頭を撫でれば、すぐに「やめろや」ってちょっと不機嫌に腕を払われたから、そこは素直にやめておいた。
「しげ、今日早いんよな。朝メシ」
『いらん。もう時間くるし出るわ。』
そう言ってカバンを持ち始めるしげ。
よくみれば、しっかりと着替えも終わってる。
『ほなね、神ちゃん。ありがとう。』
「おん。仕事がんばれよー」
―バタン―
しげがいなくなった部屋。
一気に静かになった気がする。
最後、少し冷たい態度をとってしまったかもしれない。
けど、あれくらいせんと、俺の気持ちがバレてまいそうで怖かってん。
おれ、こんな調子でこの先やってけるやろか。
………はぁ。
でも、いつまでもため息ばっかりついてられへん。
俺も仕事や。
とりあえず着替えな。
そう思って寝室に入った。
………嘘やろ。
俺の寝室やのに。
昨日、俺ん家のシャンプー使ってるはずやのに。
そこは、しげの匂いでいっぱいやった。
あかんって。
ゆっくりとベットに近づけば、強くなる香り。
一緒に寝てる時は気づかんかった。
けど、10何年一緒におんねん。
これは、しげの匂いや…。
俺は、その場からしばらく動けへんかった。
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キリアイ(プロフ) - たまごんさん» たまごんさん!あたたかいコメントありがとうございます!レスが遅くなりすみません。ゆっくりペースではありますが、赤緑コンビが幸せになる日に向かって進めていきたいと思ってます。これからも、よろしくお願いします! (2021年1月9日 12時) (レス) id: d3e17129ce (このIDを非表示/違反報告)
たまごん(プロフ) - 更新されるの楽しみに待ってました!緑さんの心境を思い、一緒にモヤモヤキュンキュンしております♪これからも応援しておりますので、無理だけはされぬようマイペースに頑張ってください!! (2021年1月3日 20時) (レス) id: 8794961631 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キリアイ | 作成日時:2020年11月27日 23時