青桃ー雨宿り �� 青side ページ8
※青の片思い 紫桃前提
「青」『桃』
青side
―――――――
『りゅーせー！泊めてー！！』
夜も深くなりかけた頃。
突然やってきた子を家にあげると、彼はずぶ濡れだった。
『やばくね！ずぶ濡れ！ww』
って笑ってるけど、どこか悲しそうで、ずぶ濡れの理由が何となくわかってしまった自分に呆れる。
「とりあえず風呂入り。」
『へへｯ！ありがとう！』
風呂からの音が、さっきまで聞いていた雨音を消していく。いや、俺の意識が、風呂場に向いとるだけ。
『りゅーせー！上がったー！』
俺の服を着て、俺の匂いを漂わせて出てくる望。
ちょっとした優越感。
ソファに座る望に、あったかいココアを差し出せば、へへ！って笑って受け取っていく望の目。
さっきは気づかんかったけど、たぶん泣いたんやと思う。ちょっと腫れてる。
それには気づかんかったことにして、望の隣に座って俺もココアを1口飲んだ。
ん、、、あまっ。
『………なぁりゅーせー……』
「ん？」
『やっぱり、歳の差あったらうまくいかんのかなぁ…。』
「………そんなことないんちゃう。」
なんの脈絡もなく投げかけられた質問に、
あいつの事やろ。 とも、
喧嘩したんか？ とも、
聞けんかった。
『………俺は、ただ、一緒におりたかってん。。。でも………うまくいかんの……』
膝に顔を埋めた望の手から、ゆっくりとマグカップを取り上げる。
そのまま自分の方に引き寄せて、抱きしめるように頭をなでる。
『�陲舛磴鵑鳩�嘩した。』
そんな言葉にも、「そっか」としか返せれへん。
喧嘩したのに他の男のとこなんて来んなや。
そんなにつらいなら俺にしとけよ。
なんて言葉は到底言えんくて、
今日も彼の雨宿りの場となるように努める。
胸の中で涙をこぼす望の心が、少しでも俺に向けられますように。
この時間だけは、俺を考えますように。
またも強くなった雨音に、このままやまなければいいのにと、強く願った。
Fin
――――――――
作品より。
ランキンか順位が上がりました。
皆様、お気に入り、評価、本当にありがとうございます！
1話1話が短いですが、楽しんでもらえていると嬉しいです！
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キリアイ(プロフ) - ゆいさん» リクエストありがとうございます！青桃バージョンですね！構成ができそうなので書きますね！少しお時間頂きますのでお待ちください！ (2021年11月1日 23時) (
レス) @page23 id: c611dfe356 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - もう遅いかもしれませんが…孤独な雨、青さんの場合も読みたいです！ (2021年10月31日 15時) (レス) @page16 id: 127582e3c7 (このIDを非表示/違反報告)
ジャスミン黄橙(プロフ) - 孤独な雨紫希望です！！ (2021年10月28日 19時) (レス) @page16 id: 0cd046be96 (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - 孤独な雨緑さん希望です🙇♂️ (2021年10月28日 12時) (レス) @page16 id: 37b1268e5c (このIDを非表示/違反報告)
えん - 孤独な雨は赤さんが良いです！ (2021年10月28日 6時) (レス) id: dbc7bedb17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キリアイ | 作成日時：2021年6月20日 9時
