【ｼｬｰﾏﾝｷﾝｸﾞ】少女の誓いは刀と共に (ページ19)

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１６話差しのべられた手ページ19

「…嘘でしょ、私が負けた？嘘…どうして？」

ローザのＯ.Ｓは解けていた。
それを認識するには少し時間がかかったようで
そうだと確認した瞬間、
地面に崩れ落ちるように座り込んだ。

『…ねぇっ、ローザ、返事して…』

「…周りが見えなくなってるようだな」

『…お前のせいだ！お前が大人しく負けてればっ、ローザがっ』

ミッシェルは怒りの感情をあらわにして風を睨んだ。
だが彼女はそれに臆することなくローザの元へと歩いた。

ローザはまだブツブツと『嘘でしょ』と呟いている。

「…来るか？どうせ…帰る場所がないんだろ？」

「…何のつもりです？」

風がそう声をかけるをかけるとローザはギロリと彼女を睨んだ。
どういうつもりだという思いを込めて。
風は『これじゃあ話は伝わらないか』と言って、
とある行動をとった。

それは…

「どういうつもりですの？」

「何って…手を差し伸べてるんだが？」

先ほどまで敵だったローザに手を差し伸べる、
という行動だった。
ローザは思わず眉をピクリ、と動かす。

「この期に及んで同情ですの？…そのようなことはなさらなくていいの」

「…違う、同情じゃない。
いい場所がある、だから…ついてくるといい」

「ずいぶん上から目線ですのね」

『まぁ、許してやってくれよ～アイツいい奴だからさ』

霧雨がそう言うと、ローザはどこか安心しきったような顔で、
だが素直じゃない口調、態度でこう言った。

「…まぁ、仕方ないからついて行ってあげます。
行きましょう、ミッシェル」

『わかった』

その言葉を聞いたミッシェルはやっと自分の好きだった姉の笑顔を見れて
どこか幸せそうな小さな笑顔を浮かべ、彼女について行った。